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「サイクルトレイン」に乗って利用客と気さくに話す徳田泰清さん(右)=愛知県豊橋市内で

 「今日は天気いいね」「どこから来たの?」

 自転車のサドルで頬杖(ほおづえ)をついた徳田泰清(たいせい)さん(65)=愛知県豊橋市=が、気さくに話しかける。サイクリスト、主婦、大学生…。赤ちゃん連れの母親なら「ご飯をいっぱい食べて大きくなって」。車内の空気が和み、笑みが広がる。

 電車に自転車を持ち込める渥美線の「サイクルトレイン」。1年で4000人以上が使う。常連の徳田さんは自宅最寄りの新豊橋駅で乗車。大清水駅で降り、携帯電話販売店へ。スマートフォンの操作方法を専門的に教える社員がいるためだ。

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 2013年夏。徳田さんは交通事故に遭い、体幹に障害が残った。歩くには杖が要るが、自転車だとスムーズ。遠出には、サイクルトレインが欠かせない。

 車内で会話を大切にするのは、事故で入院中、看護師の何げない声掛けに「元気づけられた」から。販売店ではアプリの使い方を学び、ネットオークションやキャッシュレス決済など、生活の幅が広がった。

 「東日本大震災以降、縁や絆の大切さが叫ばれている。自分も相手も孤立しないようにしないとね」

 文 ・中川 翔太
 写真・吉岡 広喜

 豊橋鉄道渥美線 1924年、渥美電鉄が開業し、27年に全線開通。40年に名古屋鉄道が渥美電鉄を吸収合併し、渥美線に。54年、豊橋鉄道に譲渡された。三河田原駅(愛知県田原市)と新豊橋駅(同県豊橋市)を35分で結ぶ延長18キロで、全16駅。戦時中、田原市の渥美半島先端に旧陸軍の射撃試験場があったため、三河田原駅から半島先端まで延伸する計画があったが、戦局悪化で中断した。

三河田原駅と新豊橋駅を結ぶ豊橋鉄道渥美線(動画)

 

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