トップ > 出発進行 > <4>貝に願う 復興も恋も

ここから本文

<4>貝に願う 復興も恋も<< 出発進行TOPへ

写真

ホタテの貝殻に思いを書き込み、手を合わせるカップル=岩手県大船渡市の恋し浜駅で

 「素敵(すてき)な恋ができますように」「大切な人といつまでも一緒に」

 小さな待合室につるされたホタテの貝殻。訪れた人の無数の願いに彩られている。南リアス線の恋し浜駅(岩手県大船渡市)。「恋愛のパワースポット」として三陸鉄道をもり立てる。

 同県釜石市のゲンキさん(22)は、恋人と初デート。恋愛アプリを通じて出会い、付き合って1カ月。貝殻には「明るく楽しくいられますように」とつづった。

 駅のある小石浜地区はホタテが特産。「恋し浜ホタテ」としてブランド化を進める地元の漁師たちの熱意に、三鉄が応えた。2009年に駅名を変え、貝殻の絵馬も仕掛けた。

写真

 狙いは大当たり。貝殻は増え、待合室を埋め尽くすほどに。昨年秋に整理すると、数万個に及んだ。

 震災後は復興の祈りも多く寄せられる。だいぶ進みましたか? ゲンキさんに尋ねると、「半分くらいかな」。住んでいた町も津波に襲われたが、だんだん家が建ってきた。被災前より人は減るだろう。でも、「助け合って笑顔があふれる町に」。ゲンキさんは彼女と腕を組んだ。

 文 ・日下部弘太
 写真・田中 久雄

 三陸鉄道 岩手県で1984(昭和59)年に開業した第三セクター路線。宮古−久慈間の北リアス線、盛−釜石間の南リアス線を運行している。2011年の東日本大震災で全線が不通となったが、5日後に一部で運転再開。14年4月に全線が復旧した。今年3月23日、震災から不通が続いていたJR山田線の釜石−宮古間が復旧、三鉄に移管され、計163キロの三セク最長路線になる。合わせて全線を「リアス線」と改称する。

復興へと歩む三陸鉄道の沿線を巡る(動画)

 

この記事を印刷する

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索