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未明、線路に積もった雪を巻き上げながら進む除雪車=福井県大野市の勝原−越前下山間で

 冷気が頬に突き刺さる。暗闇を光の帯が切り裂く。ゴー。低いうなり声。赤い巨体が線路の雪をかき込み、真冬の夜空に吐き出した。

 豪雪地帯を走る越美北線は、除雪車が欠かせない。例年なら真冬の2カ月間はほぼ毎日動く。越前下山駅(福井県大野市)は、雪が吹きだまりになる難所だ。

 作業は始発前の未明。氷点下になっても「仕事に集中してれば寒さは気にならない」。福井施設管理センター助役の吉江清治さん(59)は、胸を張る。

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 国鉄時代から線路の保守一筋で40年。その4分の1で越美北線に関わる。20代で遭った「五六豪雪」では、凍って硬くなった雪に阻まれた。除雪車は燃料切れになり、助けを呼びに集落まで歩いた。

 目立つ仕事ではないから「列車が定時にスーッと走ってくれるのがやりがい」。今はセンターで若手を見守ることが多い。「時間はかかっても雪をきれいに取ってきて」と送り出す。

 除雪車のライトが遠のいていく。空中に残った雪がふわりと舞い、星くずのようにきらめいた。

 文 ・片岡 典子
 写真・布藤 哲矢

 JR越美北線 越前花堂(はなんどう)−九頭竜湖の22駅、52.5キロの非電化路線。全ての列車が福井始発で越前花堂までは北陸線の線路を走る。愛称は「九頭竜線」。1960(昭和35)年に南福井−越前花堂−勝原(かどはら)間で開業。72年に全線開通した。南福井−勝原では貨物営業もしたが82年に全線で廃止。現在の運行車両は、キハ120系気動車の1〜3両編成。

豪雪地帯を走る越美北線(動画)

 

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