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露天風呂の近くを走り抜ける特急ワイドビューひだ=岐阜県下呂市の旅館「望川館」で

 岐阜県下呂市の下呂温泉は、飛騨川沿いに旅館が並ぶ。「望川(ぼうせん)館」は高山線のすぐ横。「露天風呂に漬かって列車を眺められる。ウチの自慢です」と社長の熊崎平一郎さん(41)が語る。

 下呂は、江戸時代の儒学者林羅山が草津、有馬と並ぶ三名泉とたたえた。1930(昭和5)年に下呂駅が開業すると、旅館建設が進んだ。江戸期創業の望川館も駅開業6年後に現在地に移り、建物を新築した。

 高速道路網から外れている下呂温泉にとって、高山線は今も頼りになる。観光協会によると、2017年度の宿泊客のうち鉄道利用者は17.1%で、11年度から3.9ポイント増。アジアからの個人客が増えた。

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 望川館は15年から、盆などの繁忙期に一部特急の通過に合わせ、従業員が線路沿いの庭に立つ。メッセージを記したプラカードを乗客に示すためだ。

 豪雨被害に遭った岐阜、富山両県にまたがる区間が復旧し、高山線が145日ぶりに全線で運転を再開した11月21日にも、同じ言葉を掲げた。

 「また来てね♪」「下呂温泉♨」

 文 ・浜崎陽介
 写真・田中久雄

 高山線 岐阜から富山までの225.8キロで、全45駅。単線・非電化。岐阜−各務ケ原間が1920(大正9)年に開業したのが始まりで、その後、順次延伸した。34(昭和9)年に全線開通。看板列車の特急ワイドビューひだは、名古屋と高山などを結ぶ。今年6月末以降、雨による土砂崩れで一部区間の不通が続いたが、11月21日に全線で復旧した。

風光明媚で知られる高山線沿線を歩く(動画)

 

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