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飛水峡沿いを走る特急ワイドビューひだ=岐阜県七宗町の高山線上麻生−白川口間で

 高山線の特急ワイドビューひだが、飛水峡にさしかかった。飛騨川の峡谷で岐阜県七宗、白川両町にまたがる。元運転士の木下憲一さん(69)=同県高山市=は現役時代、この付近では速度を緩めた。「他の運転士はどうか知らないけど、少しでも長く、お客さんに景色を楽しんでほしくてね」

 北海道出身で中学卒業後、親の転勤で高山に引っ越した。通った高校は高山線沿いにあり、いつも眺めているうちに、汽車に魅せられた。国鉄に入り31歳のころから、運転士として高山線を走った。

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 山あいを走る路線。相手は自然だ。前方の線路に落ち葉が積もっていれば、車輪の空転を避けるため、減速する。雪の重みで松が線路側に傾いていて、急停止したこともある。岐阜駅と高山駅の標高差は500メートル超。「春は桜が約一カ月かけ、沿線を北上する。列車に乗れば、その移ろいを楽しめるんです」

 定年退職した木下さんの楽しみは、趣味のカメラという。被写体は高山線。ファインダー越しに、四季に映える列車の姿を、見つめ続ける。

 文 ・浜崎陽介
 写真・田中久雄

 高山線 岐阜から富山までの225.8キロで、全45駅。単線・非電化。岐阜−各務ケ原間が1920(大正9)年に開業したのが始まりで、その後、順次延伸した。34(昭和9)年に全線開通。看板列車の特急ワイドビューひだは、名古屋と高山などを結ぶ。今年6月末以降、雨による土砂崩れで一部区間の不通が続いたが、11月21日に全線で復旧した。

風光明媚で知られる高山線沿線を歩く(動画)

 

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