トップ > 出発進行 > <1>1世紀渡った跨線橋

ここから本文

<1>1世紀渡った跨線橋<< 出発進行TOPへ

写真

朝日を浴びる半田駅の跨線橋。明治期に建設された=愛知県半田市で

 愛知県半田市の武豊線半田駅。改札とホームを結ぶ跨線橋(こせんきょう)は1910(明治43)年建造。建設時と同じ場所にある鉄道の跨線橋としては、国内で最も古い。

 武豊線は明治期、東京と大阪を結ぶ鉄道の建設資材を武豊港(現・衣浦港)から運ぶ目的で敷かれた。愛知では最古。だが、東海道線が全線開通すると、ローカル線の地位に甘んじた。

写真

 2015年まで非電化。名鉄河和線との乗客争奪戦では、後塵(こうじん)を拝する。国鉄民営化直前の1987年2月当時、半田から大府、名古屋方面は1日20本余。知多半田から名古屋方面への名鉄電車の4分の1程度だった。元半田駅長の加藤靖さん(84)は「増便を訴えても、国鉄は聞いてくれなかった」と嘆く。半田駅は東口のみで、西側の住民は近くのアンダーパスで駅に向かうが、「昔は大雨で水没した。そんな時はみな線路を横切っていたよ」

 不遇ゆえに残された感のある跨線橋だが、活躍もあと数年か。半田駅は2027年度までに高架化される。加藤さんは「なくなるのなら、寂しいね」と話した。

 文 ・垣見窓佳
 写真・小嶋明彦

 武豊線 武豊と大府を結ぶ19.3キロで全10駅。武豊−熱田間が1886(明治19)年に開業したのがはじまり。この区間の一部は後に東海道線に組み込まれ、枝線となった大府以南が武豊線になった。現在は、平日で上下合わせて82本が運行。朝、夕には名古屋発着の東海道線直通列車もある。

知多半島を走るJR武豊線(動画)

 

この記事を印刷する

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索