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多度大社参拝の土産「八壺豆」を売る駅前大黒屋=三重県桑名市の多度駅前で

 三重県桑名市の養老鉄道多度駅は多度大社の玄関口。改札を出てすぐの「駅前大黒屋」は、参詣者向けの土産「八壺豆(やつぼまめ)」を売る。三代目の水谷小夜子さん(70)が一人で切り盛りする。

 多度大社は社殿創建が5世紀後半と伝わる。5月の多度祭は、馬が斜面を駆け上がる呼び物「上げ馬神事」で知られる。

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 水谷さんが幼いころに店番をしながら眺めた駅前は、今よりにぎやかだった。年始や祭礼時は、混雑で容易に歩けないほど。駅舎外に臨時切符売り場ができた。駅前の通り約250メートルの両側には飲食店などが並んだ。マイカー時代が到来し、車利用の参詣者が増え、駅前の店は減った。今も続ける店は数えるほどだ。

 駅前大黒屋の八壺豆は手作り。大豆をいってから、砂糖を溶かして作った蜜、きな粉を交互に何度もまぶす。「昔は、何人もの男性が一度にたくさん作ったけど、今は一人でゆっくりやっています」

 いつしか健康を気遣う客が増え、店を継いでから、使う砂糖を減らした。一粒頂くと、ほんのり甘かった。

 文 ・服部 桃
 写真・川柳晶寛

 養老鉄道 桑名から大垣を経て揖斐を結ぶ57.5キロで、27駅。養老鉄道として1913(大正2)年に養老−池野間で営業を始めた。19年には桑名−養老間、池野−揖斐間が延伸され、全線開通した。23年に電化。その後、近鉄養老線として長く運行されたが、2007年からは近鉄出資の養老鉄道が運行。今年1月から車両、駅舎などの施設の維持管理を、沿線自治体でつくる養老線管理機構が引き受ける公有民営方式になった。

 

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