トップ > 出発進行 > <1>「電鉄王」 故郷に潤い

ここから本文

<1>「電鉄王」 故郷に潤い<< 出発進行TOPへ

写真

イビデンの工場近くを走る養老鉄道の列車=岐阜県大垣市の西大垣駅で

 立川(たちかわ)勇次郎は明治、大正期の実業家。岐阜県大垣市の電子部品製造イビデンと、養老鉄道それぞれの前身企業の初代社長を兼ねた。同県養老町の養老駅前に顕彰碑がある。

 大垣藩士の息子。上京して後に京浜急行電鉄(東京)となる大師電気鉄道の設立に尽力し、「電鉄王」と呼ばれた。西濃の人々に請われ1911(明治44)年、故郷の鉄道会社トップに就任。翌年にイビデンの前身の揖斐川電力を設立し、水力発電を手掛けた。

写真

 昔は原っぱだった養老駅前には、鉄道が開通して人が住み始めた。養老の滝周辺から水道が敷かれ、駅に蒸気機関車向け給水塔ができた。23年の鉄道電化で水道は不要になったが、住民の要望を受け、これをもとに水道網ができた。住民の安田正直さん(71)は「今も地域で管理組合をつくり、使っています」と誇る。

 碑の前では毎年、顕彰祭があり、住民やイビデン関係者が出席する。偉業を伝えたいと願う安田さんらの働きかけで、10年ほど前から小中学生も加わっている。

 文 ・服部 桃
 写真・川柳晶寛

 養老鉄道 桑名から大垣を経て揖斐を結ぶ57.5キロで、27駅。養老鉄道として1913(大正2)年に養老−池野間で営業を始めた。19年には桑名−養老間、池野−揖斐間が延伸され、全線開通した。23年に電化。その後、近鉄養老線として長く運行されたが、2007年からは近鉄出資の養老鉄道が運行。今年1月から車両、駅舎などの施設の維持管理を、沿線自治体でつくる養老線管理機構が引き受ける公有民営方式になった。

 

この記事を印刷する

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索