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「スカイワードあさひ」(右奥)の近くを走る名鉄瀬戸線=愛知県尾張旭市で

 名鉄瀬戸線の尾張瀬戸行きに乗り、愛知県尾張旭市に入るとやがて左手にタワーが見える。高さ70メートルの「スカイワードあさひ」。市営の城山公園に立ち、入場無料である。展望室からは岐阜、長野県境の御嶽山が見える日もある。

 タワーは、1992年完成。竹下登内閣がふるさと創生事業として各市区町村に交付した1億円を整備に活用した。まちの象徴を作り、郷土愛を育む狙い。市域の6分の1を占める森林公園がシンボルとも思えるが、隣の名古屋市守山区にまたがり、県営である。

 街は、名古屋のベッドタウンとして発展した。89年のアンケートによると、成人の8割超は市外からの転入組。「尾張旭市民」の意識は希薄と指摘される。象徴を求めた市当局の考えも分からなくはない。

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 タワーにはレストランもあり、近年の利用者は毎年5万人を超す。展望室で会った棚橋博さん(83)は守山区から尾張旭に転入して四十数年。最近は城山公園を散歩し、タワーに上るのが日課という。「いつも景色を眺める。憩いの場だね」

 文 ・水越直哉
 写真・太田朗子

 名鉄瀬戸線 栄町と尾張瀬戸を結ぶ20.6キロで全20駅。1978(昭和53)年の栄町乗り入れ以前は、名古屋城近くの堀川発着で、名古屋城の外堀を走ることから「お堀電車」とも呼ばれた。05(明治38)年、瀬戸自動鉄道として矢田−瀬戸間で開業したのが始まり。6年後に堀川まで延びた。社名は06年に瀬戸電気鉄道に変更。今も使われる愛称「せとでん」は、この社名に由来する。39(昭和14)年、名鉄が吸収合併。

名古屋の都心と尾張の陶都を結ぶ名鉄瀬戸線(動画)

 

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