トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

[北の富士コラム]鶴竜があまりにも弱すぎる 俺も隠岐の海優勝に乗ってみようか

2019年9月14日 22時51分

千代大龍(右)にはたき込みで敗れる貴景勝=両国国技館で(神代雅夫撮影)

写真

◇14日 大相撲秋場所7日目(両国国技館)

 7日目も鶴竜と貴景勝が負ける波乱の土俵となった。鶴竜は先場所も負けている平幕の友風に、いいところなく敗れ、まさかの3連敗。早くも優勝争いから大きく後退した。

 第一、負け方がいけません。立ち合いは左から張ったように見えた。右は差しにいっている。しかし踏み込みもなく、腰も高い。友風の突っ張りを嫌って頭を下げて前に出たが、足が出ない。友風が体を開いて突き落とすと、鶴竜はもろくもごろりと横転した。

 勝った友風を褒めたいところだが、鶴竜があまりにも弱すぎる。初日から4連勝と絶好調にも思えたが、この3日間の相撲はひどいものである。

 4連勝していたときも引く相撲が多く、その点を不安視する声もあることはあった。私は、立ち合いは前に踏み込んでいるから問題はない、と反論している。総見の稽古も充実していたので、すっかり鶴竜を信用してしまった自分が情けない。この調子では、立ち直りは無理だろう。まさか休場はあるまいが、怪しいものだ。

 貴景勝もあっけない相撲で、してはいけない連敗となった。心配なのは負け方である。立ち合いの変化はある程度頭に入っていたと思う。分かっていながら足がついていかなかったとしたら、事は重大である。あと5勝が重くのしかかってくるだろう。8日目は何が何でも勝っておきたい。

 遠藤も阿炎の思い切った相撲に力を出す暇がなかった。立ち合いのもろ手突きより、右からの一発がかなり効いたようだ。やはり遠藤はまわしを取らねば本領が発揮できない。もうしばらく2敗のままいってもらいたい力士の一人である。

 朝乃山も今場所を引っ張る一人になってきた。竜電との一番も、立ち合いで左上手を引き、一気に寄り切ってスケールの大きさを見せてくれた。面白い存在である。

 それ以上に異色の存在となってきたのが隠岐の海だ。妙義龍にもろ差しで攻められたが、よく残し、小手投げで逆転した。持ち前の体の柔らかさと懐の深さがこの力士の最大の長所である。今場所は、その特長を十分に生かした相撲で勝ち進んでいる。勝ち運に乗ると負ける相撲も勝てるものだ。まさに隠岐の海がその状態に入りつつある。

 何とかもおだてりゃ木に登ることもある。冗談から駒が出ることもある。一丁俺も隠岐の海優勝に乗ってみようか。

 ひいき力士の炎鵬は負け。うまく取られてしまった。下手投げは止まっている相手には通じない。出て来る力を利用するものだ。以上。(元横綱)

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ