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【大相撲】

[北の富士コラム]鶴竜が初黒星 座布団が舞うのは相撲情緒の一つだけど…あれはけっこうドスンとくる

2019年9月12日 21時1分

朝乃山(右)が寄り切りで鶴竜を破る(武藤健一撮影)

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◇12日 大相撲秋場所5日目(両国国技館)

 炎鵬の相撲から振り返りましょう。5日目の相手も大きい大翔鵬。この日も元気に頭からぶちかました。どんな相手でも立ち合いから真っ向勝負である。どうやらこの男の頭の中には変化の二文字はないとみえる。これだけでも素晴らしいことだ。

 しかし軽量の悲しさで、突き返されると根こそぎ持っていかれてしまう。正面の俵の上まで追い込まれたが、大翔鵬のダメ押しの突きを左にヒラリとかわし、後ろに回り込んでそのまま送り出した。実に軽快な動きである。4日目の熱戦の疲れはみじんも感じさせない。

 相撲も強くなったが、体力もかなりついてきたようだ。この分だと6日目からの中盤戦も存分に戦えそうだ。

 今の私は炎鵬の相撲だけが楽しみといっていい。くれぐれもケガだけはしないように、松鳳山戦のような危険な相撲は、なるべくならしない方がよろしい。宇良の二の舞いは二度と御免である。

 ケガといえば、逸ノ城が肩を負傷し、5日目から休場した。あの大きな力士でも簡単にケガをしてしまう。逸ノ城の場合は鍛え方が足りなかったのだろう。再起には時間がかかると思われる。

 もう一人ケガといえば、貴景勝は本当にケガをしていたのだろうか。あれよという間に5連勝である。北勝富士に攻め込まれたが、鋭い反射神経で逆転勝ちを収めた。

 これであと5勝。それどころか、鶴竜が負けたので優勝だって狙える状態になってきた。私の展望はことごとく外れてしまった。穴があったら入りたい心境であります。

 初日にテレビをやって、その後3日間も休んでしまった。5日目はラジオの解説だったが、舌がもつれるくらい疲れたところで鶴竜が負けて、座布団が乱れ飛んで私の頭に2枚も当たった。あれはけっこうドスンと来る。座布団が舞うのも相撲情緒の一つ、と言って来たが、やはりあれは危ないからやめた方がいい。

 それでは、相撲土産の焼き鳥をいただいたのでビールでも飲もうか。いつも食い物の話ばかりで申し訳ない。老いても食欲だけはあるのがせめてもの救いであります。(元横綱)

 

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