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【大相撲】

大関復帰目指す貴景勝 危なげなく3連勝

2019年9月11日 紙面から

朝乃山をはたき込む貴景勝(奥)=両国国技館で(久野功撮影)

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◇秋場所<3日目>

(10日・両国国技館)

 2場所連続7度目の優勝を狙う横綱鶴竜(34)=井筒=は碧山を難なくはたき込み、初日から3連勝とした。1場所での大関復帰を目指す関脇貴景勝(23)=千賀ノ浦=は朝乃山をはたき込んで全勝を守った。かど番の2大関は栃ノ心が北勝富士を寄り倒して初白星を挙げたが、豪栄道は小結遠藤に寄り切られて初黒星を喫した。関脇御嶽海は遠藤、小結阿炎とともに2勝目。勝ちっ放しは鶴竜、貴景勝に平幕の炎鵬、隠岐の海、東龍を加えた5人となった。

     ◇

 差させず、まわしにも指一本触れさせない完封劇だった。貴景勝が低い立ち合いで圧力をかけ、後ずさった朝乃山の両足がそろったのを見逃さない。体の反応に任せ、はたき込んで3連勝。10勝以上が条件の大関返り咲きへ力強く前進した。

 「突き放して、まわしを取られない展開なら有利。それだけを頭に入れていた。相手の足が出なかったのは、俺の当たりが強かったということ。全て上回ったわけじゃなくて、あくまで当たりだけの話だけど」

 最後の顔合わせは、ちょうど1年前。その後、昨年九州場所で貴景勝が、今年夏場所で朝乃山がともに初めて賜杯を抱いた。優勝経験者同士として“初顔合わせ”。「スケールが大きい本格派。土俵に感情は持ち込まないけど『自分も負けたくない、頑張りたい』と思えた」。自身と同じく成長著しい強敵を迎え撃つ一番が、発奮材料になったのは間違いない。

 過去の対戦成績は2勝1敗。その中に、異色の白星があった。貴景勝が初めて勝った昨年名古屋場所の決まり手は、寄り切り。押し相撲にこだわる貴景勝の全219勝のうち、寄り切りはわずか3勝。約1・4%の珍事だった。

 まさか対朝乃山の秘密兵器? この日の朝稽古後に疑問をぶつけると「対戦があるから…」とノーコメント。取組後に「朝の答え、聞きたい?」といたずらっぽく笑いかけ、打ち明けてくれた。「たまたま。土俵際だったからそのままいった。差して勝てるわけがない。やっちゃダメ」。取り口へのこだわりは、揺らがなかった。

 四つ相撲相手の壁を乗り越え、三役での3連勝スタートは3場所目。13勝で初Vの昨年九州場所を含め、過去2場所はいずれも2桁勝利。追い風にも「データはたまたま。一生懸命、やるべきことをやる」と油断せず、突き押しを磨き続ける。 (志村拓)

 

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