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【大相撲】

[北の富士コラム]白鵬の休場 たかが小指じゃないけど…嫌でも引退の二文字がチラつく

2019年9月9日 19時55分

白鵬が休場し、阿炎の不戦勝を示す垂れ幕

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◇9日 大相撲秋場所2日目(両国国技館)

 白鵬が休場したのには驚いた。どうやら場所前の稽古で右手小指を痛めていたらしい。たかが小指ぐらいとお思いでしょうが『足は親指、手は小指』といって最も大事な箇所である。なぜならばまわしを引くときは、小指で取れと教えられてきた。小指から取った時、自然と脇が閉まるからである。興味のある方は、御不審ならやってみてはどうでしょう。

 そうだ、ゴルフをおやりになる方ならわかると思うのですが、クラブを握る際は小指だけはしっかりグリップするようにと、青木功プロも述べています。また話がそれましたが、白鵬の休場は残念の一言。せっかく日本の国籍を取得して張り切っていた直後だけに、落胆も大きいに違いない。それにしても最近はさすがにケガが多くなってきている。

 嫌でも引退の二文字がチラついてくるが、不世出の横綱の引き際だけに軽はずみなことはいえないが、今までのようにたやすく再起はできなくなってきたのは確かである。それだけに、今回はしっかり体を治して出てもらいたい。内弟子の炎鵬は2日目も素晴らしい相撲で万雷の拍手をもらって快勝した。石浦も勝っている。後顧の憂いなく休むことだ。さて再大関に挑戦の貴景勝は、今日も巨漢・碧山を一気に押し出して2連勝とした。初日も右膝でしっかり踏ん張れたし、今日も足の運びに不安はなかった。これでもう心配はいらないとまでは言えないが、私が想像していた以上に相撲が取れている。はっきりいって驚きである。やはりこの男はタダ者ではない。

 反対にかど番の栃ノ心は今日も力を出せずに連敗となった。体の方も参っているが、心が折れてしまっているようだ。勝ち越しは極めて困難であろう。一人横綱となった鶴竜は、白鵬を破り意気上がる北勝富士に相撲を取らせずに快勝した。先場所の優勝ですっかり自信を取り戻した感じがする。2日目の土俵も白鵬の休場を感じさせないほどの熱戦が続いた。その中で何といっても、炎鵬の相撲が面白い。先場所より動きが激しくなっている。うまさに加え、力強さが出てきたのが良い。先場所以上の活躍を期待していいだろう。白鵬には悪いが、炎鵬が太刀持ちをしなくて済むようになったのは、余計な神経と体力を使わなくてよかったのではないか。私も経験しているが、あれ、太刀が重くて案外、疲れるんです。

 2日目も台風が去ったとはいえ、満員のお客さまでありがたい話である。力士も親方衆も感謝の念を忘れてはいけない。そう、熊本から好物の馬刺しが送られてきた。焼酎のお湯割りで一杯やるとしようか。(元横綱)

 

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