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【大相撲】

友風、最速金星で鶴竜に土付けた

2019年7月20日 紙面から

友風(左)がはたき込みで鶴竜を破る。右は白鵬(益田樹撮影)=ドルフィンズアリーナで

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◇名古屋場所<13日目>

(19日・ドルフィンズ アリーナ)

 鶴竜(33)=井筒=が横綱初挑戦の平幕友風(24)=尾車=にはたき込まれる波乱で初黒星を喫し、平幕妙義龍を小手投げで退けた横綱白鵬(34)=宮城野=と1敗で首位に並んだ。友風は初土俵から14場所目での金星獲得で、年6場所制となった1958年以降(幕下付け出しを除く)で小錦と並ぶ最速記録。関脇御嶽海(26)=出羽海=は琴奨菊を寄り切り、勝ち越した。先場所優勝の平幕朝乃山(25)=高砂=は負け越した。1敗の両横綱を2敗で平幕照強(24)=伊勢ケ浜=が追う展開となった。

   ◇

 花道を引き揚げるとき足もとに座布団が落ちていた。それを見た友風はようやく、「勝ったのかな」とわれに返った。初土俵から14場所での金星は、小錦と並び史上最速タイ。学生時代にビッグタイトルのなかった男が大相撲の舞台で大きく花開き、とんでもない記録を打ち立てた。

 「夢を見ているみたいです。言葉になんないっすね。いつもなら、うまいことを思いつくんですけど。何て言えばいいか分かんないっす。3年前は雲の上の存在。仕切り線の前に鶴竜関がいてビビりました」

 本格的に相撲を始めたのは神奈川・向の岡工高入学後。日体大相撲部へ進んだが、タイトルは4年生のときの宇和島大会だけ。同じ尾車部屋に同期入門した中大相撲部出身の矢後は、全日本王者で幕下15枚目付け出しデビューした、いわゆるドラフト1位だ。友風は前相撲から地道に歩み、13場所連続で勝ち越しを決め、さらに金星まで…。

 「アマチュアを経験している人からみたら不思議でしょうね。南(友風の本名)がこんなになるとはって驚いているはず」。けがで休場している兄弟子の嘉風から、暗示をかけられるように激励され、この日も「若さを出して、思い切りいけ」と送り出された。尾車親方(元大関琴風)も西の花道から見守った。

 「師匠の顔を見て緊張がほぐれました」。音楽が趣味という友風に、今どんな曲が流れているのか。「(女手ひとつで育ててくれた)母親の悲鳴です」。周囲の温かさに包まれ、成長を続けていく。 (岸本隆)

 

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