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【大相撲】

炎鵬、胸のすくような技の切れ味 けがだけはしないで…

2019年7月13日 紙面から

◇北の富士評論「はやわざ御免」

 炎鵬がまた勝った。大きな矢後に立ち合いから潜り込んで食い下がった。突っ張りが強い矢後だけに取りづらい相手だったろう。左からの突きに空を切らせ、素早く左を差し込んだ。右も入って完全に炎鵬の体勢ではあるが、首が極まりかけた。小さい力士は首の自由を奪われると、動くことができなくなる。炎鵬は過去にも首を極められて負けたことが何度かあるはずだ。その経験を生かしてうまく首を抜き、相手の脇の下に入れ直した。これで十分。存分に動けることになる。

 矢後は巨体で何とかつぶそうとするが、炎鵬はびくともしない。すっかり腰の引けた矢後は、炎鵬の左の投げと右からのひねりの合わせ技に豪快に転がった。胸のすくような投げの切れ味にお客さんも大喜び。

 今日から栃ノ心が休場してますます寂しくなる場所を、炎鵬が懸命に盛り上げている。今のうちに勝てるだけ勝って上位との対戦が実現すれば、今場所は一気に盛り上がること間違いなし。とは言うものの、あまりに過大な期待をしては炎鵬が気の毒である。くれぐれもケガだけはしないでもらいたい。無理は禁物である。

 高安は大栄翔に一気に押されて負けたと思った相撲で勝ちを拾った。もっと気を引き締めよ、高安。もう一人の大関、豪栄道は正代の大きな相撲に飲み込まれたような情けない負け方。元気がないのは確かだが、正代の素晴らしい相撲には目を見張るものがあった。

 もろ差しを狙って胸を出すような立ち合いが正代の欠点だが、この一番は左上手を先に取り、右かいなを差して一気に寄り切った。私が見てきた正代の相撲の中で、おそらく最高の取り口であろう。この相撲が身に付いたら大関はおろか横綱もんだ。しかし、のんき者の正代はすぐに忘れてしまうような気がする。

 両横綱は楽勝と見られた相手に大苦戦した。鶴竜は遠藤に、白鵬は碧山に攻め込まれ、土俵際で逆転勝ち。際どい相撲であった。やはり相撲は取ってみなければ分からないものだ。

 今夜は雨も降っていないので、出掛けよう。去年も行った同郷の人がやっているすし屋さん。北海道の懐かしい味を堪能してこよう。特に私の好きな函館のイカが食べたいが、このところの不漁で無理かもしれない。残念。そこでイカの刺し身のおいしい食べ方を教えましょう。北海道、特に函館の人は大根おろしで食べます。これで大きなイカ3杯は軽くいけます。そんなこと知っている? 失礼。 (元横綱)

 

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