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【大相撲】

朝乃山、三役・大関陣との対戦 恐れることはない

2019年5月22日 紙面から

◇北の富士評論「はやわざ御免」

 炎鵬のこの日の対戦相手は栃煌山。大関の呼び声高い時期もあった文句なしの実力者だ。もしこの相手に勝つようならたいしたもの。興味津々で見ていた。栃煌山はかなり警戒心を抱いていたようである。徳俵近くまで退き、炎鵬との間隔を取って仕切った。

 立ち合いは例によって低い体勢から左を差しに出る。今までの対戦した相手は喜んで上手を取ったが、栃煌山は突き放して離れて取る戦法を選んだよう。それでも炎鵬は果敢に左を差しにいく。一時は相手の右腰に食いつきかけたが、栃煌山は冷静に徹底し突き放す。

 さすが百戦錬磨のベテランだけのことはある。炎鵬の頭が下がったところを逃がさず一気に差し込み、しぶとく粘る炎鵬をはたき込んだ。炎鵬も大善戦で、場内を大いに沸かせたが、動きを完全に見破られ、得意の食い下がりを完封されては手の打ちようがなかった。これで3敗。すっぱり優勝は諦め、まずは勝ち越してから2桁を目指そう。過剰な期待をした私が悪かった。

 もう1人の期待の力士朝乃山は会心の相撲で1敗を守った。今でこそ低迷している正代だが、彼も一時は大関に一番近い男といわれたものだ。その正代を豪快に寄り切った相撲は、今場所一番といっていい。確か左の上手は取れてはいなかったと思われるが、右差し手の返しが強烈で、正代の巨体が浮き上がっていた。実に力強い相撲である。おそらく12日目あたりから三役、そして大関陣との対戦が予想される。栃ノ心には右の相四つなので少々力負けするだろうが、他の大関戦はそれほど恐れることはない。

 負けてもともと、思い切ってやればいい。ここにきて大関陣が調子を戻しているが、何しろすでに3敗しているだけに、鶴竜と栃ノ心に続く力士は朝乃山しかいないと見ている。今場所もあと5日を残すだけ。何が起きるか分からない。本当の勝負はこれからである。

 ところで昨晩は私のNHK解説20周年というわけで、アナウンサー諸氏が祝ってくれました。調子に乗って少しやり過ぎて、体調は良くない。つまり、久しぶりに二日酔い。この日のテレビ放送のつらかったこと、大いに反省しています。この「はやわざ御免」も、ずいぶん長くなってきたものだ。文才がないので正直テレビより疲れる。いけない。また愚痴ってしまった。11日目から頑張ります。 (元横綱)

 

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