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【大相撲】

168センチ99キロ炎鵬、あるぞ新入幕V! 178キロ矢後を上手ひねり

2019年5月18日 紙面から

炎鵬(左)が上手ひねりで矢後を破る=両国国技館で(斉藤直己撮影)

写真

◇夏場所<6日目>

 (17日・両国国技館)

 新入幕の西前頭14枚目炎鵬(24)=宮城野=が、大学時代にしのぎを削った同学年の西前頭12枚目矢後(尾車)を上手ひねりで破り、4連勝で1敗を守った。首位との1差をキープ。歴史的な小兵の優勝へ、順調に白星を積み上げている。横綱鶴竜(33)=井筒=と、1場所での大関復帰を目指す関脇栃ノ心(31)=春日野=が初日から6連勝。豪栄道(33)=境川=と高安(29)=田子ノ浦=の両大関は、ともに3敗目を喫した。

 背が低くても、体重が軽くても、そんなことは関係ない。炎鵬は大きな夢を見させてくれる。矢後に身長で19センチ、体重で79キロも劣るが、その巨体に潜り込む。押しつぶされそうになりながらも右からの上手ひねり。矢後が音を立てて崩れ落ちると、館内は最高潮の盛り上がりを見せた。

 「観客が毎日、ぼくに力をくれるというか、やりやすい空気、環境をつくってくれる。(大きい相手を倒すのは)たまらないっすね。場所前は1勝5敗になると思ってました。逆の展開ですね」と少年のように瞳をキラキラと輝かせる。

 全勝で引っ張る鶴竜と栃ノ心を、朝乃山とともに1敗で追う。新入幕の場所で目標に掲げたのは技能賞と、同部屋の横綱白鵬との優勝決定戦。決定戦は不可能だが、優勝も技能賞も今のところ実現可能な位置につける。

 1914年5月場所の両国以来、105年ぶりの新入幕Vでも歴史的な快挙だが、炎鵬のような小兵となると話は別。とんでもない記録ずくめの優勝となる。

 体重100キロ未満の軽量は68年春場所を97キロで制した若浪以来、51年ぶり。身長160センチ台となると、もっと異例。B29の大空襲により明治神宮外苑相撲場から両国国技館に場所を移して開催された45年6月場所を、167センチで制した備州山しか過去に例がない。もちろん、100キロ未満かつ160センチ台は誰もいない。

 今場所の炎鵬を、八角理事長(元横綱北勝海)はこう見る。「相撲の醍醐味(だいごみ)だね。小さい人が大きい人に勝つのは。大きい人にとっては嫌だろうね」。夢物語とは言えなくなるかもしれない。 (岸本隆)

 

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