トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

栃ノ心の復活Vが現実味を帯びてきた! 鶴竜はふんどし締め直して

2019年5月18日 紙面から

◇北の富士評論「はやわざ御免」

 6日目は仕事が休みなのでテレビ観戦。舞の海君と錣山親方(元関脇寺尾)の昔話が面白かった。ベテランの藤井アナは絶妙のタイミングで両者をうまく誘導し、現役時代の話を引き出す。そのあたりはさすがであった。

 しかし、ここで栃ノ心と逸ノ城の一番が時間である。この相撲は、いつも長くなる。相四つが原因だ。どちらも左上手を引くと力が出る。立ち合いから小細工なし、いきなりがっぷりと右四つに組み合う。

 いくら力が強いとはいっても、230キロ近い逸ノ城はつり切れない。じりじりと栃ノ心が寄り詰める。攻めきれないとみた栃ノ心がもろ差しになる場面もあったが、逸ノ城が巻き替え再度がっぷりと胸を合わせる。

 徐々に栃ノ心の引きつけが効いてきて、逸ノ城の上体が伸びてくる。相手が苦しいのはすぐに分かるもので、力士はそこは逃さない。今が攻め時とばかり栃ノ心が渾身(こんしん)の力で寄りたてると、逸ノ城は力尽き、土俵を割った。

 時間はかかったが、内容は栃ノ心が一方的に攻めきった一番。これで6連勝。5日目に私は優勝候補と述べたが、現実味を帯びてきたようだ。

 それと、豪栄道と高安はまだ負けると予想したが、すぐに現実となるのだからわれながら驚く。まるで「ノストラダムスの大予言」である。両大関は優勝どころか、勝ち越しにも苦労しそうである。白鵬と貴景勝の分も頑張らなければいけない大関がこんな状態では、後半戦は一体、どうなってしまうのか。大いに心配である。

 鶴竜も大栄翔戦は要注意と予想したが、危うく負けるところであった。文字通り、ふんどしを締め直してもらいたい。

 ところで、私は気分があまり良くない。栃ノ心のつりの話から、テレビでは昔の明武谷と若浪のつり出す相撲が放映された。その一番が、若浪に北の富士が高々とつり出された一番。隣で一緒にテレビを見ていた若い付け人が、妙にうれしそうに笑っていた。

 どうして、あの場面で私の恥ずかしい相撲を映さなければいけないのか。仮にも、私はNHKの専属解説者である。今後、どの面下げて解説をすれば良いのか。これから非常に仕事がやりにくいではないか。面目丸つぶれとは、このことである。5日目から気分が良くないのに、今夜の酒はうまくないに違いない。それでも少しやるか。 (元横綱)

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ