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【スポーツ】

〈2020主役候補のルーツ〉水泳・松元克央、転機は高校1年…初めて親に「どうしても行きたい」と直訴した

2020年2月14日 18時15分

5歳の頃の松元(家族提供)

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日本代表になるとは思ってもいなかった幼少時

 185センチの堂々とした体くから繰り出される力強い泳ぎ、世界選手権男子200メートル自由形で日本人初のメダリスト。そんなスイマーなら幼少期からさぞかし堂々とした、物おじしない子どもだったのでは。だが松元克央(22)=セントラルスポーツ=の母、夏江さん(58)は笑って否定する。

 「親から離れるとどうしていいか分からない子だった。泣きそうな顔だった」。小学校で初めて出た全国大会の時、会場まで送り届けたはいいが、いざ1人でレースに向かう段になるとそんな様子だったという。

 1つ上の兄、佑介さんがスイミングスクールに通っていたことから始めた水泳。「通わせるなら一緒にと思った。ついでに入れちゃえと。いつも兄と一緒。水泳もライバルだった」と夏江さん。地元の金町スイミングクラブを選んだのも近いから。父、達也さん(54)も「野球をやらせたかった。基礎体力をつけるのに水泳が一番」ともう1つの理由も明かす。トップスイマー、ましてや日本代表になるとは思ってもいなかった。小学生スイマーの登竜門、ジュニアオリンピック(JO)の参加資格を初めて得た時も「JOって何?」「(大会が行われる)辰巳ってどこ?」と聞いてきたほどだったという。

 5年生でJO優勝と才能の片りんをのぞかる一方で中学時代は華々しい戦績は残せなかった。転機は高校1年の11月。数々の名選手を輩出しているセントラルスポーツへの移籍を自分で決めてきたという。「本人が自分から『どうしても行きたい』と言ってくることは初めてだった」と達也さん。強くなるために覚悟を持って自分で決めた道。夏江さんは「セントラルに入ってから一切弱音を言わなくなった」と振り返る。そこから日本代表、世界選手権メダルと一歩ずつ階段を上ってきた。

 「克央」と書いて「かつひろ」。「己に『克』というのがよかった。カツオと呼ばれるとは思っていなかった」と夏江さんは名前の由来を明かす。世界という荒波に打ち克ち、地元東京五輪での「金カツオ」を目指す。

小学校5年生でジュニアオリンピック10歳以下男子50メートル自由形で優勝し表彰される(家族提供)

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▼松元克央(まつもと・かつひろ) 1997(平成9)年2月28日生まれ、福島県いわき市出身の22歳。185センチ、85キロ。幼少期に基礎体力をつけるために水泳を始め、葛飾区立水元小5年時にジュニアオリンピック10歳以下男子50メートル自由形で優勝。千葉商大付高を経て明大に入学し、2017年に初めて世界選手権代表に選出。18年には日本選手権男子200メートル自由形で初優勝し、同年のパンパシフィック選手権銅メダル、アジア大会銀メダル。19年にセントラルスポーツに入社し、世界選手権で1分45秒22の日本新記録でこの種目で五輪、世界選手権を通じて日本人初となるメダルを獲得した。

 

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