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【スポーツ】

カギは「脱・青山学院大」だった ハーフマラソン日本新記録・小椋裕介 東京マラソンで大逆転の東京五輪ラスト1枠を狙う

2020年2月2日 20時3分

丸亀国際ハーフマラソンの男子で日本勢トップの2位に入った小椋

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◇2日 香川・丸亀国際ハーフマラソン(Pikaraスタジアム発着の21・0975キロ)

 男子は伏兵の小椋裕介(26)=ヤクルト=が日本新記録の1時間0分0秒で2位となった。従来の日本記録は2017年9月に設楽悠太(28)=ホンダ=がマークした1時間0分17秒。長距離界に広まるナイキ社の厚底シューズを武器に飛躍した小椋は、東京五輪マラソン代表争いでもダークホースに浮上した。4位の藤本拓(30)=トヨタ自動車=も1時間0分6秒で日本記録を更新。女子は一山麻緒(22)=ワコール=が1時間8分56秒で日本人トップの5位に入った。

 五輪とは無縁だったはずの男が快記録をうち立てた。

 日本記録を持っていた設楽らがハイペースについていけず脱落していくのを横目に、小椋がジワリと順位を上げていく。「残り3キロくらいで沿道から『日本記録を出せるぞ』と声が聞こえた。記録は全く狙っていなかったし、そんなペースで走っているとは思いもしなかった」

 競技場の手前で藤本をかわし、ついに日本人トップに立った。59分台こそ1秒差で逃し「日本人初の59分台はタイトルにもしやすい」と苦笑しつつも、自己ベストを2分余りも縮めた。

 「青山の小椋」と呼ばれるのが嫌だった。青学大では3年時に箱根駅伝初優勝に貢献したものの、実業団入り後は目立った成績を挙げられなかった。昨年4月のハンブルクマラソンでは低体温症の影響もあり2時間40分台に低迷。「マラソンも駅伝もトラックも、このままでは無理だ」と落ち込んだ。

 変わらなければ…。大学時代から重視してきた体幹やインナーマッスル中心のトレーニングを全面的に見直した。「脱・青山学院ですよ」と笑う。代わって臀部(でんぶ)などの筋力トレーニングに力を入れ、体重は2キロほど増加。昨年11月から厚底シューズをはき始めると、1万メートルで自己ベストを更新。一気の飛躍へとつなげた。

 3月1日の東京マラソンに出場する。マラソンの自己ベストが2時間12分10秒とはいえ、ハーフを60分で駆け抜ける今のスピードなら、東京五輪代表の条件となる2時間5分49秒の設定記録超えも不可能ではない。「ハーフとマラソンは別物。2時間12分台がベストの自分が設定記録を目指すとは言えない。結果的に『記録が出てしまった』というタイムを出せれば」

 昨秋に行われた東京五輪マラソン代表選考会のマラソン・グランド・チャンピオンシップ(MGC)には出場すらできなかった。そのMGCを走った設楽らが集結する東京マラソンで、無欲の新星が陸上界を再び驚かせるか。

 

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