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【スポーツ】

スケボー界の“ココナツ娘” 11歳・開心那が目指す最年少五輪への道

2019年11月26日 紙面から

スケートボードの板を手に、お気に入りの赤いニット帽をかぶり笑顔を見せる開=札幌市内で(広瀬美咲撮影)

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 北国の“ココナツガール”が世界を飛び回っている。スケートボードパーク女子の開(ひらき)心那(11)=HOT BOWL skate park=は東京五輪予選の対象となっている国際大会で、わずか11歳で表彰台に登った。来年の東京五輪に出場すれば、全競技を通じて日本人史上最年少となる若きスケーターに注目した。 (広瀬美咲)

 名前の由来はココナツ。南国好きの母・美奈子さん(42)が名付けた。黒髪にお気に入りの赤ニット帽をかぶった開は「夢は世界一かっこいいスケーターになること」と胸を張る。スケートボードを勧めたのも美奈子さん。ストリートカルチャー好きで「いつか子どもにやらせたかった」という。

 9歳で国際大会デビューを飾り、2018年の世界選手権で5位。ことしは6月に米国であった五輪予選対象大会のデュー・ツアーで3位に入った。得意技はスケートボードの金具の部分でコースの縁を滑る「グラインド系」。9月に米国であった国際大会中にボードの先端の金具を使う「ノーズグラインド」で転倒して左ほほを打ったが、「少し怖かったけど、今は大丈夫」と無邪気に笑った。

 女子パークは日本女子の活躍が目覚ましい激戦区だ。開のほか、ことしの世界選手権は岡本碧優(みすぐ・13)が優勝を飾った。日本代表の早川大輔コーチは「心那はグラインド技が、碧優はエアートリック(空中技)が得意。タイプが違って、2人とも刺激し合って伸びている」と目を細める。

 2016年のリオデジャネイロ五輪の時、開はまだ8歳だったこともあり、まだ五輪に対するイメージもぼんやりしている。「リオ五輪は覚えてないが、(18年)平昌五輪はテレビで見た。(フィギュア)スケートの羽生選手とか、スノーボードの(平野)歩夢くんとか」

 東京五輪に出場すれば夏冬の全競技を通じて日本人史上最年少。ただ、開自身は「出られたら出たい」と執着していない。11歳の少女にとっては実感の伴わない五輪より、もっと大きな夢がある。技に自分の名前をつけることだ。体操では白井健三(日体大大学院)が主要国際大会で初めて成功させた技に「シライ」と命名されたように、スケートボードでも技名には人の名前が由来のものもある。「自分で考えた技が『ココナ』と呼ばれるように頑張りたい」。いつか「ココナ」の名を世界に響き渡らせる。

◆東京五輪への道

 スケートボードはストリート、パークの2種目が行われ、国別出場枠は各種目で男女各最大3。来年5月の世界選手権で3位以内に入れば内定。残りの枠は来年6月発表の五輪ランキングで決まる。パークの日本女子は11月22日時点の五輪ランキングで15位以内に6人が入っており、五輪予選大会4戦4勝の岡本碧優が1位、2018年世界選手権優勝の四十住さくらが2位につけている。

◆五輪日本人最年少出場

 1936年ガルミッシュ・パルテンキルヘン五輪の女子フィギュアスケートに出場した稲田悦子の12歳。現在は国際スケート連盟の規定により、15歳以上でなければ五輪に出場できない。競泳や体操なども競技団体が年齢制限を設けているが、現時点ではスケートボードにはない。開が来年の東京五輪に出場すれば、84年ぶりの記録更新となる。

◆アラカルト

 ◇トレードマークは長い黒髪 小学2年からほとんど髪を切っていない。伸ばし始めたきっかけは「滑っている時に髪がなびいているとかっこいいよね」と言われたから。スケートボードでは幼少期から染髪する選手も多いが、黒髪にこだわっている。

 ◇得意科目は図工 小学校の図画工作の時間に、遠征先で思い出に残った上海タワーを作った。

 ◇お気に入りのアイス 拠点にしているHOT BOWL skate parkのオーナーが手掛けるアイスキャンディー「アイスタッシュ」が大好き。北海道天塩町産の牛乳とヨーグルトを使っている。一番のお気に入りメニューは「チョコレートチップ&クッキークランチ」。

<開心那(ひらき・ここな)> 2008年(平成20)8月26日生まれ、北海道苫小牧市出身の11歳。母の勧めで5歳でスケートボードを始める。9歳で国際大会に初出場した。19年日本選手権優勝。世界最高峰のXゲームの予選を通過し、史上最年少での本選出場を決めた。11月22日時点で五輪ランキングは日本人4番手の9位。

 

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