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【スポーツ】

[陸上]MGC男子 メンタルの井上大仁、スタミナの服部勇馬

2019年9月12日 紙面から

ジャカルタ・アジア大会の男子マラソンで、優勝した井上大仁(潟沼義樹撮影)

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 強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだ−。古くからスポーツ界に伝わる格言に倣うなら、今の日本男子マラソンで「強い」と胸を張れる選手は2人と言っていい。昨夏のジャカルタ・アジア大会金メダルの井上大仁(26)=MHPS=と、昨冬の福岡国際マラソンを日本人として14年ぶりに制した服部勇馬(25)=トヨタ自動車=だ。

 ともにただ勝っただけではない。MGC本番に近いコンディションの下、対策も練り優勝につなげた経験がある。井上は真夏に赤道直下で行われたアジア大会でユニホームにまで工夫を施しラスト勝負で競り勝ち「ほぼ100%の準備が生きた。準備から何もかもがつながる」とMGCへ向けた収穫を口にした。服部もスタート時の気温が20度という12月にしては季節外れの暑さの中、35キロから40キロを14分40秒というハイペースで走破。東洋大時代から自らの体組成や発汗量を調べ、サプリメントや給水を工夫した成果が生きた。

 もちろん2人とも1度勝った経験だけをよすがにするつもりもない。井上は昨夏に功を奏した暑さ対策については「教えられない」とかたくなに口を閉ざし、ライバルに手の内を明かそうとしない。その上で「練習してきたことは負けない自信がある。最後に勝つ気持ちは誰よりも強い。タイムなら大迫選手が日本記録を持っているが、一番強いのは誰かと言われれば自分。そこは引いたらダメ」と言い切る。服部は「コースの試走は何回やったか分からないぐらいした」と明かし、さらに標高2000メートルの米ユタ州パークシティーでも「高地では初めて」という45キロ走を敢行。上り坂が続く終盤の勝負どころに耐えうるスタミナを養った。

 井上、服部に加え日本記録保持者の大迫、前日本記録保持者の設楽が「4強」と称されるMGC。井上は4強と呼ばれることについて「自分は世界と比べると粒みたいなもの。名前が板につくように頑張りたい」とあえて世界に目を向ける。服部は「相手となる選手は強いが、それに見合うだけの選手になりたい」と挑戦者としての姿勢を崩さない。速さと強さのぶつかり合い。制した先に東京五輪代表が待っている。 (川村庸介)

福岡国際マラソンで初優勝した服部勇馬

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