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【スポーツ】

【柔道】大野将平、「何の驚きもない」当然のV オール一本勝ち、最後は必殺技「内股」決めた

2019年8月27日 23時28分

男子73キロ級決勝 アゼルバイジャン選手(奥)を破って優勝した大野将平

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柔道の世界選手権第3日は27日、東京・日本武道館で男女計2階級が行われ、2016年リオデジャネイロ五輪王者で男子73キロ級の大野将平(27)=旭化成=が初戦から6試合全てで一本勝ちし、3大会ぶり3度目の優勝を果たした。15年大会以来の出場となった大野は得意の大外刈りや内股を決めて勝ち進み、リオ五輪決勝と同じ顔合わせの決勝でルスタム・オルジョフ(アゼルバイジャン)を内股で下した。女子57キロ級の芳田司(23)=コマツ=は決勝で長野県出身の出口クリスタ(23)=カナダ=に延長の末に敗れ2連覇を逃した。日本勢の金メダルは3日間、男女各3階級を終えて男子2、女子1となった。

柔道ではあるが、大野がスケールアップした“横綱相撲”を見せつけた。世界大会の出場は金メダルを取ったリオデジャネイロ五輪以来。リオ五輪決勝で戦ったオルジョフ(アゼルバイジャン)との再戦となった決勝も、1分余りで「必殺技」の内股で勝負を決めた。「優勝するだろうと思って試合に臨んだ。満足感も達成感もない。何の驚きもない」。世界一奪還を果たしても、ニコリともしなかった。

男子の井上康生監督(41)は「リオ以上の強さ。攻撃力も幅広くなっている。スキがない」。得意の内股と大外刈りに加え、ともえ投げ、腕ひしぎ十字固め―。何かを警戒されても、攻撃の引き出しが次々と開く。全6試合をオール一本勝ちで圧倒する姿に、「リオ以上」と絶賛した。

かつて2013年、15年の世界選手権と五輪で頂点に立ち、「他の選手とは別の次元で戦っている」と大野は言う。3年ぶりの世界大会への復帰を前に「大野は勝つだろう」と当然のように優勝を期待する声は、本人の耳にも入ってきた。

「そのプレッシャーを力に変えた。『これでいい』と思ったら負け。やりすぎなくらい準備した。大会直前までね」。7月にスペインで行われた国際合宿では、階級を問わずに現役の世界王者を狙って胸を合わせた。リオ五輪後は大学院の卒業論文作成などのため1年ほど休養した。忘れつつあった世界トップの水準を肌で感じ、自らを適応させていった。

あまりにも鮮烈な復活劇。同じ日本武道館が舞台となる2020年東京五輪へ向けて、大野は「1年後にここで表彰台の1番高い場所に立ちたい。それが簡単じゃないことはわかっている。明日からまた稽古です」。五輪2連覇の期待を真っ正面から受け止め、大野はさらに進化する。(木村尚公)

▼大野将平(おおの・しょうへい) 1992(平成4)年2月3日生まれ、山口県出身の27歳。170センチ、73キロ。東京・弦巻中、世田谷学園高と柔道私塾「講堂学舎」で鍛え、天理大4年の2013年に世界選手権初優勝。14年に旭化成に入社し15年世界選手権で連覇、16年リオ五輪金メダル、18年アジア大会金メダル。得意は大外刈りと内股。

 

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