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【スポーツ】

[レスリング]川井、伊調に雪辱 攻めの一念タックル 世界切符争いは7・6 プレーオフへ

2019年6月17日 紙面から

力強く組み合う川井梨紗子(右)と伊調=駒沢体育館で(榎戸直紀撮影)

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◇全日本選抜

 レスリングの世界選手権(9月14〜22日・カザフスタン)代表選考会を兼ねた全日本選抜選手権最終日は16日、東京・駒沢体育館で男女9階級があり、五輪金メダリスト同士が激突した女子57キロ級決勝では川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=が伊調馨(35)=ALSOK=を6−4で破って優勝。代表決定は7月6日の両者によるプレーオフ(埼玉・和光市体育館)へ持ち越しとなった。女子50キロ級ではリオデジャネイロ五輪金の登坂絵莉(25)=東新住建=が決勝で敗れ2020年東京五輪出場が絶望的となった。

 攻めの一念で、川井梨が雪辱を果たした。「絶対に攻める。勝ちたいというより、後悔したくなかった」。序盤から伊調の右脚目がけて愚直にタックルを繰り返し、3分すぎにはついに伊調をマットにはわせた。5−0とリードを広げると、終盤の追い上げを執念でかわした。勝利のブザーに2度、3度と拳を突き上げた。

 伊調に敗れた昨年12月の全日本選手権決勝が、脳裏に焼き付いていた。守備的な試合運びに終始した結果、残り10秒で逆転を許して2−3で敗れた。「何も攻めず、自分のレスリングができなかった。(伊調を)意識しし過ぎていたのかもしれない」

 世界選手権では圧倒的な攻撃力で2連覇中。その持ち味を出せないままの敗戦が、川井梨を悩ませた。今大会62キロ級を制した妹の友香子(21)=至学館大=は「『練習に行きたくない』と言っていた。そんなことは初めて」と振り返る。

 6カ月を経て実現した伊調との再戦では「攻め」を誓っていた。至学館大の先輩にあたる伊調のカウンターの強さは承知の上。それでも勇気を持って飛び込む。迷いや恐怖を断ち切った先に、勝機が開けた。

 一足先に世界選手権への切符を手にした友香子に追い付き、姉妹で東京五輪という夢をかなえるには、プレーオフで再度伊調を倒す必要がある。

 川井梨は「この半年は苦しかったが、精神的に少し成長できた。あと一つ。勝たないと意味がない」。もう伊調という偉大な名前に縛られることはない。培ってきた自らのレスリングで夢をかなえる。 (木村尚公)

 

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