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【スポーツ】

[ラグビー]元南アフリカ代表・ハバナさん 「母国W杯は忘れられない経験」

2019年6月15日 紙面から

母国南アで行われたラグビーW杯を忘れられないと語るブライアン・ハバナさん

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 ラグビーの世界的レジェンドも、W杯日本大会に期待大!! W杯通算最多タイの15トライを誇る元南アフリカ代表WTBのブライアン・ハバナさん(36)と、W杯3大会で10トライを挙げた元ウェールズ代表WTBのシェーン・ウィリアムズさん(42)が、12日に東京都内で行われたW杯日本大会開幕100日前イベントに出席した。2人合わせてW杯で25トライ、テストマッチ通算127トライを挙げ、ファンを魅了してきたトライゲッターが語った日本大会への期待とは? (取材=大友信彦)

 「3回もW杯に出られたことはラッキーだったね。振り返るとどの試合もタフだった」

 ラグビーW杯の歴史で最も多くのトライを挙げたレジェンドはそう振り返った。ハバナさんは元南アフリカ代表WTB。初めてW杯に出場した2007年フランス大会で大会最多の8トライを挙げ、南アフリカの2度目の優勝に貢献。以後11年NZ大会、15年イングランド大会と3大会続けてW杯の舞台に立ち、猛烈な加速力でトライの山を築いた。W杯通算15トライは、元ニュージーランド(NZ)代表で、「怪物」と呼ばれたジョナ・ロムーの歴代最多記録に並ぶものだ。

 「W杯はどの試合でもファンの声援がすごい。印象深いのは07年準々決勝のフィジー戦、そして15年の日本戦かな。日本のファンの応援はすごかった。本当に、16人目の選手のようだったよ」

 ハバナさんは、前回W杯の初戦で南アが日本に金星を許す試合の当事者だった。W杯優勝も経験したハバナさんにとっては屈辱だったのでは?

 「確かに悔しかったけど、スポーツを続けていれば勝つことも負けることもある。その意味で、自分のキャリアの1ページだと思うな。僕らは決して油断していたわけではないし、日本が本当に素晴らしい試合をした。大切なのは事実を受け入れること。そして、相手をリスペクトして、次につなげることなんだ」

 ハバナさんは13歳のとき、母国南アでW杯を経験している。

 「忘れられない経験だね。私たちの国にはいろいろな歴史があって、前の年に初めて民主的な選挙が行われて、マンデラ大統領が就任したばかりだった。そんな国をひとつにしてくれたのがラグビーW杯だったんだ」

 アパルトヘイト(人種隔離)政策時代に刻まれた深い人種対立の溝を埋めたのがラグビーW杯だった。黒人解放運動の闘士として27年にもわたって投獄された過去を持つマンデラ元大統領は、報復ではなく融和と寛容で政権を運営。白人支配の象徴と言われたスプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)のジャージーを着てスタジアムに現れた。

 「あの場面は本当に国をひとつにした。あのあとでラグビーを始めた子はたくさんいたよ。僕もその一人なんだ」

 だから、日本にとってもラグビーW杯は素晴らしいエポックになるとハバナさんは信じている。

 「95年のW杯の物語はあとで『インビクタス』という映画になったよね。日本のW杯からも、魅力的なストーリーが生まれるんじゃないかな。本当に楽しみだね」

 ハバナさんはうれしそうに笑った。

<ブライアン・ハバナ> 1983年6月12日生まれの36歳。南アフリカ・ヨハネスブルク出身。現役時代は179センチ、92キロ。2004年11月のイングランド戦で南アフリカ代表デビュー。16年で引退するまでに通算キャップ124。W杯には07年、11年、15年の3大会出場。W杯通算15トライは歴代最多タイ。テストマッチ通算トライ67は、元日本代表・大畑大介の69に次ぐ世界歴代2位。

15年ラグビーW杯1次リーグ米国戦でトライを決める南アフリカのハバナ(左)=10月、ロンドンで(AP=共同)

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