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【スポーツ】

[陸上]桐生、目標の9秒台出ず「満足はしていない」

2019年6月3日 紙面から

男子100メートル決勝 10秒05で優勝した桐生祥秀=コカ・コーラボトラーズジャパンスポーツパーク陸上競技場で(内山田正夫撮影)

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◇布勢スプリント

 陸上の布勢スプリントは2日、鳥取市のコカ・コーラボトラーズジャパンスポーツパーク陸上競技場で行われ、男子100メートル決勝は9秒98の日本記録を持つ桐生祥秀(23)=日本生命=が追い風0・1メートルの条件下、10秒05で制した。桐生は追い風1・3メートルで行われた予選でも10秒04の大会新記録を樹立。わずか2時間半の間に10秒0台前半を2本そろえる安定感を見せつけた。

 自身2度目となる9秒台への高揚感を、誰よりも意識していたのは桐生本人だった。競り合う相手のいないレース。目標は一つに絞られていた。

 「自分の中で『9秒台は絶対に出るから』と思いながらレースに出た」。男子100メートル決勝。号砲一発飛び出し、抜けだし、そして駆け抜ける。が、タイマーは10秒05。「自己記録を狙いにきたので満足はしていない。予選で9秒台を出したかった。まだまだ。悔しい」。ストレートな思いが口を突いて出た。

 自ら気持ちを高め、緊張感に身を置いた。「いつも以上に自分の中で緊張感、ドキドキを持って走った」。ライバルの山県や多田らが欠場したため、走れば勝つ状態。当初の目標だった東京五輪の参加標準記録10秒05も、2週間前のセイコー・ゴールデングランプリで10秒01を出して突破済み。ならば…。「こういうレースでも、きちんと記録を狙って出せという話をした」と土江コーチ。記録という緊張感、プレッシャーとの戦いをあえて自らに課した。

 結果的に自身初となる1日2度の10秒0台となったが、満足はしていない。「駆けっこをしたら自己ベストは出したいもの。ゼロ台が出ても世間は変わらない」と桐生。だが一方で「こういう試合ができたのは成長を感じた」とも振り返る。

 この成長、安定感は、土江コーチが「9秒台の勝負になると思う」とみる今月末の日本選手権(福岡)へも武器になる。

 「ライバルがいる中で優勝して世界選手権(ドーハ)代表に内定したい」。史上最速決定戦を制しての日本一、そして世界をはっきりと視野に捉えた。 (川村庸介)

 

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