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【スポーツ】

Qちゃん、小出さん告別式で最後の手紙 「ビール飲んで見守って」

2019年4月30日 紙面から

小出義雄さんの葬儀・告別式で、目を潤ませる高橋尚子さん=千葉県佐倉市で

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 女子マラソンで2000年シドニー五輪金メダルの高橋尚子さん(46)、1992年バルセロナ銀、96年アトランタ銅メダルの有森裕子さん(52)ら数々の名選手を育て、24日に80歳で死去した小出義雄さんの葬儀・告別式が29日、千葉県佐倉市の斎場で営まれ、約600人が参列した。式では高橋さんが「私の中で監督は永遠です。本当にありがとうございました」と涙ながらに弔辞を読み上げ、名伯楽の旅立ちを見送った。

 親愛なる恩師へ、最後の手紙が手向けられた。「監督、高橋です」。そう呼び掛けて、弔辞を読み始めた。

 「これまでたくさんの手紙を渡してきました。監督からも何通も頂きました。『強くなったな』とか『毎日毎日全力で走り、1日たりとも力を抜いた日はなかったよ』と監督が認めてくださった言葉が結果よりうれしかったかもしれません」

 いつも手紙のやりとりで思いを伝えあった。

 「毎日『世界一になろうな』と声をかけてくださって、練習後に『また行くのか』と言いながらもジョギングに付き合ってくださって、お酒を飲まないように夜にお酒を隠しても朝にはしっかり机の上に出ていることも、そんな何げない、監督と過ごした日々が私には一番の思い出です」

 涙ながらに、懐かしい日々を振り返った。

 「弱い私を根気よく指導してくださってありがとうございました。貴重な時間を費やしてくださってありがとうございました。オリンピックの金メダルを取らせてくださって、世界記録を出させてくださってありがとうございました」

 何度も「ありがとう」を繰り返し、「どれだけの感謝の思いを述べても伝えきれません」と語りかけた。

 「私もあしたからは笑顔で前を向きます。人を大切にすること、周りに感謝すること、走る楽しさを伝えること。監督の教えを忘れることなく胸に刻んで歩いていきます。東京五輪も空の上でビールでも飲みながら見守ってください。今までありがとうございました!」

 最後は明るく気丈に振る舞った。遺族の計らいで、ひつぎにも何通もの手紙が納められ、「一緒に空に持っていってもらえる」と話した高橋さん。Qちゃん節は必ずや天国に届き、小出さんを笑顔にしているはずだ。 (川村庸介)

 

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