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【スポーツ】

[柔道]ウルフ初V、平成締め

2019年4月30日 紙面から

優勝カップを手に笑顔を見せるウルフ・アロン=日本武道館で(潟沼義樹撮影)

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◇全日本選手権

 ▽世界選手権(8月25日開幕、東京)男子代表選考会を兼ねる▽29日▽日本武道館▽体重無差別▽参加42選手

 世界選手権100キロ級代表のウルフ・アロン(23)=了徳寺学園職=が歴代の優勝者2人を含む難敵を連破して初めて頂点に立った。平成の締めくくりを制した史上初の「片仮名」名の新王者が、東京五輪での金メダル獲りへ勢いをつけた。大会後には強化委員会が開かれ、唯一決まっていなかった世界選手権100キロ超級代表に、リオデジャネイロ五輪銀の原沢久喜(26)=百五銀行=が選ばれた。

 延長にもつれ込んだ決勝。2012年王者の試合巧者・加藤博剛から支え釣り込み足で技ありを奪うと、ウルフは右手を天高く突き上げた。「一昨年は2位で、昨年はケガ(左膝半月板損傷)で出られなくて。いろんなことを思い返した」。優勝インタビューでは感極まって男泣きした。

 階級制の柔道では、体重が重い方が絶対的に有利とされる。体重無差別の全日本では100キロ超級の選手が主役となってきたが、1階級下を主戦場とするウルフには関係なかった。

 「パワーがある外国人と戦うのだから、日本の100キロ超級には負けるわけにはいかない。減量がない分、力を出せた」。準々決勝では、過去3度の優勝を誇る体重145キロの王子谷剛志に一本勝ち。ベンチプレス180キロを上げる怪力で、巨漢をねじ伏せた。

 父は米国人、母は日本人のハーフ。トレードマークの胸毛は試合前にそり上げるのが常だが、今大会ではそのまま。ウルフは「胸毛をそると、生えるときに力を使うと聞いた」。事の真偽は別にして、畳の上にすべての力を注ぎたかった。

 会場の日本武道館は今夏の世界選手権、そして東京五輪の舞台となる。「そのことも考えて今回出場した。緊張しすぎず自分のパフォーマンスができた」。2017年世界選手権金で力は実証済み。聖地で日本最強の称号も手に入れ、1年後の歓喜へ予行演習ができた。 (木村尚公)

 

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