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【スポーツ】

[柔道]18歳の素根が大会連覇 世界選手権代表にも準Vの朝比奈とともに選出

2019年4月22日 紙面から

決勝で朝比奈沙羅(左)を破り2連覇を果たした素根輝=横浜文化体育館で(潟沼義樹撮影)

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◇全日本女子選手権

 ▽世界選手権(8月25日開幕、東京)女子代表最終選考会を兼ねる▽21日▽横浜文化体育館▽体重無差別▽参加37選手▽東京中日スポーツ、東京新聞後援

 素根輝(あきら、18)=環太平洋大=が2連覇を達成した。決勝では2018年世界選手権金メダルの朝比奈沙羅(22)=パーク24=を指導3による反則勝ちで破った。連覇は2010年に9連覇を果たした塚田真希以来。大会後には、世界選手権の個人戦代表に朝比奈とともに初選出。今春からバルセロナ五輪金の古賀稔彦・環太平洋大総監督(51)に師事する18歳に、夢の東京五輪が見えてきた。

 9分を超える死闘こそ、底無しのスタミナを誇る素根の土俵だった。最後は背負い投げや、大内刈りで立て続けに朝比奈をぐらつかせた。「朝比奈選手がバテてきているのがわかった。攻める気持ち、何が何でも勝つんだという気持ちだった」。猛攻の末に反則勝ちを呼び込み、無邪気な笑みがこぼれた。

 畳の脇では古賀総監督が終始「投げられるぞ」と声をからしていた。「平成の三四郎」と呼ばれた名柔道家は「軽量級並みのスピードと器用さ、スタミナがある」と素根を評する。争奪戦の末に環太平洋大へと導いた大器には、早速代名詞だった背負い投げの極意などを伝授している。

 「彼女の強みは人に頼らないこと。自分で自分をつくり上げようという気持ちが強い。私は言いすぎないようにしている」と古賀総監督。教え子の優勝に頬が緩んだ。

 生まれ育った福岡から、大学のある岡山に移っての新生活。素根は大学近くの男子校へ出稽古し、パワーを養った。「いろんなタイプの選手と練習できる」。サポートのため一緒に岡山へ移り住んだ母と兄の支えも、素根を強くしている。

 1年前は全日本で朝比奈を破って優勝しても、世界の切符には届かなかった。その朝比奈は世界選手権で優勝。団体戦のみ出場した素根は歓喜するライバルをスタンドで見つめるしかなかった。「自分の実力不足。悔しかった」。巻き返しへの決意が、朝比奈戦での2年越しの5連勝、そして世界の舞台へと結び付いた。

 古賀総監督は「輝の完成度は60%くらい。東京五輪で金を取るために上を見ていく」と語る。伸びしろを秘めた18歳が、五輪代表争いで世界女王・朝比奈とついに肩を並べた。 (木村尚公)

 

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