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【スポーツ】

<平成最後のサムライたち> 横浜高・及川、新球で頂点今度こそ

2019年3月8日 紙面から

3度目の甲子園に挑む横浜の及川雅貴投手=横浜市金沢区の同校グラウンドで(小原栄二撮影)

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 平成最後の甲子園大会まで、あと2週間。開幕を待ちわびる注目の5選手を“ラストサムライ”としてピックアップする。今秋ドラフトの目玉候補に挙げられている153キロ左腕の横浜(神奈川)・及川(およかわ)雅貴投手(2年)は新しい変化球をマスターし、自身3度目となる甲子園に帰ってくる。

 最速153キロの直球とスライダーだけで勝負してきた横浜の及川が、新しい武器を手に入れた。「2球種でも完璧なら打たれるという思いはなかったが、いつも完璧に操れるわけではない。もう1球あった方がいいかな、と思った」

 昨秋の関東大会準々決勝の春日部共栄(埼玉)戦。勝てばセンバツ当確の4強入りがかかった一戦は2−9で7回コールド負け。先発した及川は立ち上がりからスライダーの制球に苦しみ、直球を狙われて3回途中までに5点を失った。

 この試合を契機に、投手指導を担当する金子雅(まさし)部長と新球の習得に取り組み始めた。目指したのは、特に右打者への投球の幅が広がるチェンジアップ。9日からの沖縄遠征でベールを脱ぐ。

 このオフは安定感も追求した。今回のセンバツに出場する星稜(石川)の奥川のほか、大船渡(岩手)の佐々木、創志学園(岡山)の西とともに高校生ビッグ4と注目されるが「ほかの3人には、ほど遠いと思っています」と言い切る。その理由を「今までの自分を振り返ると、制球が乱れるなど安定感がない。3人は安定して力を出せている印象がある」と説明。ブルペン投球の最中も、調子の悪さを自分で修正できるように練習を積んだ。

 関東・東京の6枠目を東京大会準優勝の東海大菅生と争い、前評判を覆した。決め手になったのは剛腕エースの存在。選考委員会は「及川君というしっかりしたエースがいる」と明かした。「ほぼないと思っていたので、夏の4年連続甲子園出場に向けて頑張っていこうと切り替えたが、自分の中ではあきらめきれなかった。もしも出場したときに準備不足は嫌だった」という執念が実った。

 初戦敗退だった秀岳館(熊本)戦に救援登板した1年夏、花咲徳栄(埼玉)戦に7回途中4失点で勝ち投手になった2年夏に続く3度目の甲子園。松坂(中日)や涌井(ロッテ)ら歴代のエースがつけた背番号1を背負う。金子部長は「グラウンドでの移動もダッシュで先頭に立つようになった」と精神的成長を口にする。技術面、精神面ともに生まれ変わった左腕が、平成最後の伝説をつくる。 (小原栄二)

<及川雅貴(およかわ・まさき)> 2001(平成13)年4月18日生まれ、千葉県匝瑳市出身の17歳。183センチ、73キロ。左投げ左打ち。須賀小3年から野球を始め、6年時はロッテジュニアでプレー。八日市場二中時代は匝瑳シニアで投手。3年時に侍ジャパンU−15のエースとしてWBSCW杯準優勝。横浜では1年春からベンチ入りし、1、2年夏の甲子園に出場。昨秋から背番号1。最速153キロ、持ち球はスライダー。家族は、両親と姉。

 

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