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【スポーツ】

[東京マラソン]中大のメガネランナー・堀尾、学生初MGC 東京五輪へ視界クリア!

2019年3月4日 紙面から

日本男子トップの5位でゴールする堀尾謙介=東京都千代田区で(潟沼義樹撮影)

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◇東京マラソン

 ▽ドーハ世界選手権代表選考会、東京五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)シリーズ」を兼ねる(ともに男子のみ)▽3日▽東京マラソン財団主催▽東京新聞共催、東京中日スポーツ後援▽マラソンおよび10キロ=9時10分スタート▽マラソン=東京都庁−東京駅前・行幸通り間の42・195キロ▽スタート時の気象 雨、気温5・7度、湿度58・6%

 新星が東京五輪への挑戦権を獲得した。今大会が初マラソンだった堀尾謙介(22)=中大=が2時間10分21秒の全体5位で日本人トップ。2時間11分以内の条件をクリアし、9月15日に行われる東京五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)の出場権を学生では初めて獲得した。2時間4分48秒のビルハヌ・レゲセ(24)=エチオピア=が優勝。日本記録保持者の大迫傑(27)=ナイキ=は29キロ付近で途中棄権した。

 冷たい雨が降りしきる東京駅前、最初に姿を見せた日本人は大迫でも実業団勢でもない。帽子に眼鏡がトレードマークの大学4年生だった。両腕を広げフィニッシュ地点に飛び込み倒れ込んだ堀尾は「日本人トップはゴールした後に知った。素直にうれしい気持ちと、本当に現実かなと思った」と自らが成し遂げた快挙を振り返った。33キロで日本人2位集団を形成し、37キロで日本人トップ。一方で、後方からはベテランの今井らが追い上げる苦しい局面で頼りになったのは、偉大な先輩にして監督の存在だった。

 「監督からは『マラソンのセンスがある』と言われ続けていたので、その言葉を信じて練習をこなしてきた。今回も『絶対にサブテン(2時間10分切り)はいける』という言葉を信じて、30キロ以降の一人旅も行けた」

 中大OBで、マラソン学生記録(2時間8分12秒)保持者でもある同大の藤原正和・駅伝監督(37)の言葉を支えに逃げ切った。さらに、その後輩は「河川敷の風が強い中や朝の氷点下で走っていて寒さに耐性があると思っていたので、最高の気象条件だった」と悪条件にもひるまなかった。

 雨でぬれ、視界が遮られるのにもかかわらず、眼鏡を着用するのは「中3でコンタクトレンズをしたら、『誰?』と言われたから」と笑いながら明かす。「他人に厳しく言えない性格」と自己分析する一方、この日のレースでは大胆さをのぞかせた。25キロの給水を取り損ねると、並走する藤川に「もらえませんか?」とちゅうちょせずお願い。大学も違い、特に面識はなかったという競争相手にも臆することはなかった。

 4月からはトヨタ自動車に入社し、本格的にマラソンに取り組む。「次のマラソンのMGCでは東京マラソン日本人1位の看板を背負うが、チャレンジャーとして食らい付きたい。権利をもらったからには全力で東京五輪を目指したい」。箱根から世界へ−。眼鏡がトレードマークの新たな韋駄天(いだてん)がその言葉を体現する。 (川村庸介)

<堀尾謙介(ほりお・けんすけ)> 1996(平成8)年8月12日生まれ、兵庫県姫路市出身の22歳。183センチ、61キロ。同市立大白書中で本格的に陸上を始め、兵庫・須磨学園では3年時に全国高校総体5000メートル11位、全国高校駅伝1区区間13位。2015年に中大に進学。箱根駅伝は、中大の連続出場が87で途切れた17年に関東学生連合で2区を走り、18年と19年は中大で2区を任されそれぞれ区間8位と5位。自己ベストは1万メートル28分34秒54、ハーフマラソン1時間1分57秒。好きな芸能人は堀北真希。

 

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