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【スポーツ】

[ラグビー]W杯日本大会まで200日 キーマンSH田中史朗を直撃

2019年3月4日 紙面から

豊富な経験に基づく的確なゲームコントロールが田中の真骨頂だ(2018年11月のイングランド戦で)

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 3度目のW杯に全てを懸ける! 9月20日に開幕するラグビーのW杯日本大会まで、4日であと200日。地元開催の今大会で初の8強入りを目指す日本代表で、鍵を握る存在がチーム最年長のSH田中史朗(34)=パナソニック=だ。日本人初のスーパーラグビー選手となったハイランダーズ(ニュージーランド)時代には、現日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)らのもとでプレー。過去に2度出場したW杯の屈辱と歓喜を知るベテランが大舞台を語った。 (大友信彦)

 −W杯イヤーが明け、チームが始動。序盤の合宿は基礎トレーニング中心だった

 田中「例年よりしんどいです。これまでハイランダーズでもサンウルブズでも、この時期は試合が続いて、自分のレベルアップに取り組む時間があまりなかった。今年は腰を据えて、フィットネス強化など自分のテーマに取り組めている。W杯にはいい状態で乗り込めると思います」

 −1月はジョセフHCの意向で完全なオフだった

 「1カ月丸々休むなんて、ラグビー人生で初めてです。不安もありましたが、家族とゆっくり過ごせたのは良かった。公園、ディズニーランド、温泉に行ったり…。だけど、休んでいるとラグビーをやりたくなりますね。やっぱり自分はラグビーが好きなんだな、と改めて感じました」

 −日本代表のアタックを担当するトニー・ブラウン・アシスタントコーチ(AC)とは三洋電機時代からペアを組み、ハイランダーズではコーチだった

 「ブラウニー(ブラウンAC)は選手のときもすごかったけど、コーチとしてもすごすぎる。僕らとは発想の次元が違う。誰も想像しないような大胆なプレーを取り入れるんです。いずれ、オールブラックス(ニュージーランド代表)の監督になるんじゃないですか。本人は『オレにはJJ(ジョセフHC)のような威圧感がないからACくらいのポジションがいい』と言っていますが」

 −そのジョセフHCは田中さんがハイランダーズに行ったときの監督だった

 「最初の印象は『でかいな』。そして優しい。『メシを食いに来い』と家に呼んでくれたこともあった。日本語も少し話せるし、面倒見がいい。ただ、ラグビーに関しては熱いです。ハイランダーズ時代も監督室でよくブラウニーと大声で口論してました。でも、そこまで意見をぶつけ合って、お互い納得してから選手に落としてくるから僕らはやりやすい。いいコンビだと思います」

 −ペアを組むSOの候補選手について

 「田村(キヤノン)はパスもキックも技術が高い。ゲームメークに関しては、周りからの声があればうまくできる。前回のW杯で主力だった小野(サントリー)はゲームコントロール、ディフェンス、コミュニケーション力が高い。彼の声はよく聞こえます。若手では、山沢(パナソニック)は個人の能力が抜群に高く、松田(同)は判断力がいい。2人の能力が融合してくれたらいいですね。持ち味はそれぞれ違うけど、生かし方をブラウニーが考えてくれると思う」

 −出場すれば3度目のW杯になる

 「初めて出た2011年ニュージーランド大会は覚悟が足りなかった。W杯ではどのチームも命懸けなのに、日本だけはそうじゃなかった。悔しかったけど、それがあったから次の4年間はつらいときも耐えられた。嫌われるようなこともあえて口にして、15年のW杯本番では100%お互いを信じ合って戦えるチームをつくれた。今回は、もう4年先は考えられないトシですしね。その経験を次の世代に伝えること。そして現役の日本代表として、ラグビーの魅力を子どもたちに発信していくことが自分の仕事だと思います」

<田中史朗(たなか・ふみあき)> 1985(昭和60)年1月3日生まれ、京都市出身の34歳。SH。166センチ、72キロ。洛南中1年でラグビーを始め、伏見工(現京都工学院高)時代に高校日本代表、京産大時代にU−19、U−23日本代表。2007年三洋電機(現パナソニック)入社、トップリーグ(TL)新人賞受賞。08年に日本代表デビュー。12年からはTLと掛け持ちでニュージーランドでもプレー。11年、15年W杯出場。日本代表キャップ69。

田中(手前)とリーチ主将(奥)はともに11年NZ大会からW杯3大会連続出場を目指す=東京都町田市のキヤノンスポーツセンターで

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