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【スポーツ】

[レスリング]吉田に憧れた2人 登坂「お疲れさまでした」 川井「勝ったわたしに気遣い」

2019年1月10日 紙面から

吉田との思い出を語る川井梨=愛知県大府市の至学館大で(木村尚公撮影)

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 レスリング女子の吉田沙保里(36)=至学館大職=の引退発表から一夜明けた9日、偉業の礎となった愛知県大府市の至学館大では、後輩選手がいつも通り練習した。リオデジャネイロ五輪金メダリストの川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=らは吉田との思い出に浸り、そのリーダーシップや気配りに感謝した。吉田は10日に東京都内で会見する。

 その背中を見ていれば自然と世界が近づいた。後輩たちは一様に吉田の引退を寂しがった。午前7時前から始まった吉田不在の朝練を終えた川井梨は、「沙保里さんのようになりたいと思ってやってきた。テレビとかでニュースを見るとやっぱり寂しい」と語った。

 川井梨ら今も至学館大で練習しているOB選手は、6日に吉田から直接「引退する」と告げられたという。今、川井梨の心に去来するのはともに出場したリオ五輪の記憶だ。

 「試合の日が同じだった。沙保里さんは負けてショックだったはずなのに、『梨紗子は喜んでいいんだよ』と私を気にかけてくれた」。悔しさを押し殺して後輩を気遣う、吉田の優しさが染みた。

吉田へ感謝の言葉を口にする登坂絵莉=愛知県大府市で

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 同じくリオ五輪金メダリストの登坂絵莉(25)=東新住建=は引退をどこかで予感していた。「ずっと一緒にいて何となく感じることがある。びっくりすることはなかった」と言う。吉田とはマット外でも姉妹のように親交を深めてきた。「女子レスリングを有名にして、みんなを引っ張り上げてくれた。今の私があるのは沙保里さんのおかげ。長い間お疲れさまでした」。心からの感謝があふれ出た。

 並外れた実績だけではない。誰より声を張り上げ周囲を鼓舞した吉田あってこその、至学館大だった。谷岡郁子学長は「本当によく頑張ったねと声を掛けたい。私が知る最も偉大なアスリートの引退には寂しさを感じる」とのコメントを発表した。 (木村尚公)

 

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