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【スポーツ】

[駅伝]東海大、箱根頂点 46度目出場ついに初V 地元湘南で逆転劇

2019年1月4日 紙面から

総合優勝しチームメートに胴上げされる東海大アンカーの郡司陽大(魚眼レンズ使用)=東京・大手町で

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◇箱根駅伝

 ▽3日▽箱根・芦ノ湖〜東京・大手町の5区間109.6キロ▽出場23チーム▽スタート時の気象 晴れ 気温マイナス1.5度 湿度80% 南の風0.7メートル

 東海大が10時間52分9秒の大会新記録で逆転、46度目の出場にして悲願の総合優勝を果たした。往路を2位で終えた東海大は8区の小松陽平(3年・東海大四)が22年ぶりの区間新記録となる1時間3分49秒で東洋大から首位を奪うと、そのまま復路を5時間24分24秒の2位で走り逃げ切った。小松は最優秀選手にも選ばれた。往路6位の青学大は復路を5時間23分49秒で制したが、10時間55分50秒の2位で史上初となる2度目の大学駅伝3冠、史上3校目の総合5連覇はならなかった。往路優勝の東洋大は3位に終わった。

   ◇

 平成最後の箱根路で輝いたのは、速さと強さを身に付けた東海大だった。最終10区、アンカーの郡司陽大(3年・那須拓陽)が歓喜で顔を崩しながらゴールテープを切ると、胴上げに備えて毎日12キロ走って17キロの減量に成功したという両角速監督(52)が軽やかに5度、大手町の空に舞う。「信じられない。気持ち良いというか最高」と感無量の指揮官。初めて参加した1973年の第49回大会から苦節46年、何度も優勝候補にとどまりながら、ついに頂点に立った。

 地元で初優勝への決定打を放った。神奈川県平塚市にキャンパスがある東海大にとって、小田原−平塚の7区、平塚−戸塚の8区はまさに庭。その7区で阪口竜平(3年・洛南)が東洋大を4秒差まで猛追。指揮官が「大きかった」と振り返る好走を見せると、勢いは止まらない。続く8区で3大駅伝初出場の小松が最古の区間記録を16秒更新し、東洋大に51秒差をつけて先頭に躍り出る。「これ以上ない最高の初駅伝だった」と小松。あとは初優勝へのビクトリーロードをばく進するだけだった。

◆高校監督から転身8年

笑顔でゴールに到着した東海大の両角速監督(河口貞史撮影)

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 長野・佐久長聖の監督から転身して8年目となる両角監督。だが全国高校駅伝を制し、マラソン日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)ら数々の日本代表を輩出した名指導者をもってしても、箱根駅伝制覇は簡単な道のりではなかった。「高校では感じたことのない大きなプレッシャーがあった。規模や期待、注目度が全く違う」と述懐する。就任2年目には予選落ちを喫し、初出場から続けていた箱根駅伝の連続出場が40でストップ。「私がつらいというより学生に申し訳なかった」と箱根の厳しさも目の当たりにした。今季も出雲、全日本で青学大の後塵(こうじん)を拝したが「速さより強さ」というスローガンの下、例年出場している11月の1万メートル記録会も「良い成績に結び付いていない」と回避して脚づくりの合宿を敢行するなど地道に泥くさく距離を踏み、悲願を成し遂げた。

 今回の優勝メンバーは「黄金世代」と称される3年生をはじめ、8人が残る。それでも油断はない。「先のことは考えられない。学生には往路も復路も負けているので、王者ではないと伝えた」と両角監督が言えば、黄金世代の1人、1区の鬼塚翔太(大牟田)も「今回は往路も復路も2位だったので、次は完全優勝したい」と意気込む。強さを身に付けた湘南の暴れん坊が速さにも磨きをかけ、新元号になっても箱根駅伝を席巻する。 (川村庸介)

 

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