トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 首都スポ > 記事

ここから本文

【首都スポ】

[大学サッカー]桐蔭横浜大・イサカ インカレ出場へ数字にこだわる

2019年10月25日 紙面から

ゴール前で輝きを見せることが多くなった、今季のMFイサカ。ランキング3位となる9得点を挙げている

写真

 第93回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は第17節まで終了した。次節にも明大の優勝が決まる状況だが、その下に目を向けると、過去最高成績が7位の桐蔭横浜大が健闘を見せている。上位校が参戦できる全日本大学選手権(インカレ)に出たことはまだないが、現在2位につける。インカレ出場権が与えられる6位以内に入り、念願を果たしたいところだ。チームをけん引するのは来季からのJ1川崎入りが内定しているMFイサカ・ゼイン(4年・桐光学園)。熱き残り5試合を控えるアタッカーに聞いた。 (取材・構成、関孝伸)

 −今季は個人的にはどんな意気込みでシーズンに入ったのですか

 イサカ「正直、頭の中には自分がプロになることの方がチームの成績よりも上にありました。でも、開幕前に川崎入りが内定して、チームに自分をささげる気持ちになりました。『川崎に入るイサカがいる年にインカレに初めて行けた』というシーズンに絶対にしたいと思いました」

 −川崎加入が内定した経緯を教えてください

 「全日本(大学選抜)の日韓戦(3月17日)があったんですけど、うまくいかずに自信をなくして帰ってきて、これからどうしようみたいな感じになっていました。そんなときに、オファーを出したいという話が川崎から突然あったんです。ビックリしました。桐蔭の選手が人数合わせで川崎の練習に行くことがあるんですけど、そういうときや試合のときとかに継続的に評価してくれていたみたいです」

 −プロ入りが内定したことで、チームのためだけにプレーすればいい状況になりました

 「インカレ出場のためにチームを引っ張る存在になっていなければいけません。それが(誰にでも)わかるようにするには結果を出すことが一番でそこにすごくこだわるようになりました。川崎入りが内定する前は、プロになるためにいいプレーをして数字も残したいと考えていたんですけど、今はチームのためにとにかく数字を残して勝利に導くことにこだわっています。チームが勝つために数字を求めています」

 −開幕前に自分に課した数字はありますか

 「去年の自分は4ゴール7アシストでした。ゴールとアシストの両方とも、その数字を上回りたいと考えていました」

 −ここまで9得点3アシストです。ゴール数が増えた一方で、アシスト数は減っています

 「去年までの自分と比べて、今年のプレーは変わりました。(相手の守備を)崩してくれる選手が自分のほかにも結構いるので、自分の仕事としては最後の(フィニッシュの)ところになる回数が増えました。アシストの数が少ないのは気になりますけど、少し割り切っています」

 −元来はスピードやフィジカルの強さを生かした突破力が持ち味のサイドアタッカーです

 「サイドでの突破も大事ですけど、どちらかというと、今年は相手ゴール前で結果を残すためのプレーになっています。サイドからゴールに向かって、ゴールを取りに行っています」

 −チームは現在2位につけ、過去最高成績の7位を上回ることは間違いなさそうです

 「(第8節が終了した時点で)6位だったところから3連勝して、気がついたら2位になっていた感じです。そこで前半戦が終わって中断期間に入ったんですけど、後半戦の最初の試合で勝てたのが大きくて、今も2位につけています。去年まではいつも下位だったので、下を見て(1部に)残留しなくちゃという気持ちだったんですけど、今年は違います。このチャンスを逃すわけにはいきませんし、インカレに出るんだという思いにみんながなっています。今はみんなが自信を持っています。技術がある選手が多いので、やれるチームだと思います」

 −残りは5試合で、明大の優勝が次節にも決まります

 「個人的には明治のことは考えていません。2位の座は絶対に守りたいので、残りの試合で自分たちが勝っていくだけです。2位に入れば、インカレの組み合わせが(リーグ優勝するであろう)明治とは逆のブロックになるので、最終的な目標である(大学)日本一を狙いやすくなります」

 −2位の座を死守するためには、イサカ選手のさらなる活躍が求められます

 「毎試合、ゴールを狙います。そういう意味ではここから5点は取りたいですし、最低でも2桁にはいかないと。アシストは5までは持っていきたいです。(アシストランキングの)1位が今のところ5なので、アシスト王のタイトルが狙える範囲にあると考えています。去年(の自身)が7アシストでしたし、本当はそれを超えたいんですけど、とりあえず、5には届かせたいです。とにかく、前へ前へという自分のプレーを続けていきます。守備でも頑張ります」

 −プロ選手としての目標を聞かせてください

 「川崎からオファーをもらったときに、川崎のような(トップ)レベルのチームに入る以上は日本代表になりたいと思いました。漠然とした気持ちでは目標として持っていたことなんですけど、それをかなえたいと本気で考えるようになりました。そのためには(川崎で)試合に出ないと話にならないですし、自分が思うプレーヤー像に近づかなければいけません」

 −そのプレーヤー像とはどんな選手のことですか

 「プロではドリブルで突破できるサイドアタッカーとして勝負していくことになると思うんですけど、『(ボールを)止める蹴る』という基本的なうまさも身につけて、プレーの幅を広げたいんです。『止める蹴る』の部分は今の自分は川崎のレベルにはまだありません。でも、それを身につけることができれば、もっとおもしろい選手になれるので、そういうプレーヤーを目指します」

通学時の格好。公園や海岸にも同じような感じで出かける=横浜市青葉区の桐蔭学園多目的グラウンドで(斉藤直己撮影)

写真

◆イサカ★アラカルト

 ◇茶わん蒸し あまり好きな食べ物ではなかったが、母親が最近作っててくれた茶わん蒸しがとても美味だったため、好物になった。普段はおいしい料理を出されても母親にわざわざ言うことなどない、「うまい」の一言が思わず出たほどの味だった。

 ◇アウトドア派 元々はインドア派だったが、ここ1年ほどの間にアウトドア派になった。公園や海岸などで自然に浸りながら、のんびりするのが好きだ。夜になると、星空をながめたりもしている。

<イサカ・ゼイン(いさか・ぜいん)> 1997(平成9)年5月29日生まれ、東京都町田市出身の22歳。父親がガーナ人、母親が日本人。174センチ、75キロ。地元の藤の台幼稚園年中組のときに町田JFCでサッカーを始めた。桐光学園高(神奈川)3年時の全国高校選手権でベスト16入りし、自身は日本高校選抜の一員に選出された。桐蔭横浜大では入学後すぐに出場機会を与えられ、3年時の昨季から中心選手として活躍する。関東大学1部リーグ通算72試合出場15ゴール12アシスト。川崎への来季加入が内定している。全日本大学選抜。

    ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ