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【首都スポ】

[ラグビー]NTTコムの若き首脳2人がW杯盛り上げにひと肌脱ぐ 楕円球持って街へ

2019年7月9日 紙面から

ボールを手にW杯の盛り上げをPRするNTTコミュニケーションズラグビー部の磯田リーダー(左)と内山GM=東京都千代田区で

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 東京・大手町のオフィス街、さっそうとラグビーボールを片手にランチ。行き交う人たちの目線は自然と楕円(だえん)球へ。「持ってみます?」と軽くパスすると、誰もがパッと笑顔になる。目指すは『楕円のご縁』をつないで、ラグビーW杯日本大会の盛り上げだ。9月20日の開幕まで73日、トップリーグ・NTTコミュニケーションズの内山浩文ゼネラルマネジャー(GM、38)と、チームの企画・統括を担う磯田金吾リーダー(37)は今日もボールを手に街を駆ける。 (文・写真=岩本旭人)

 「ボールを持つだけ。それだけでラグビーの宣伝になる」。内山と磯田は笑顔で話す。日常生活の中に楕円球を放り込むことで生まれる“非日常”こそが狙い。見た人が「あっ、ラグビーボール。そうかW杯か」と思えば勝ち。

 今年1月から2人で始まったPR活動も半年が過ぎた。横断歩道での信号待ち、目のあった人には「ボール触ってみます?」とアタック、内山はこれまでに“パス”をつないで名刺交換し、約230人と新たな出会いが生まれた。

 「私は人見知りなもので」と照れる磯田も、子どもたちの通学や通園時にボールを手に活動へ積極的にトライ。児童や保護者から「ボールってどうやって投げるの」「W杯もうすぐですね」と声を掛けられるようになった。もちろんボールはしっかりホールド、「ラグビーはボールを落としたら反則ですから」とピッチ外でもルールを守る。

通学する子どもたちと一緒にラグビーボールを手に会社へと向かう磯田リーダー=千葉県船橋市で

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 活動のきっかけは4年前のW杯イングランド大会での経験。内山は現地ブライトンで日本が南アフリカに歴史的勝利する瞬間に立ち会った。行き交うすべての人から「日本すごいぞ」「やったな!」と祝福された。スタジアムから最寄り駅までたった2分の距離も、ラグビーファンからは祝いビールのはしご酒。おかげで2時間以上もの美酒を味わうことに。

 日本大会でこの恩を返したい。W杯ホスト国として世界中から訪れる人々にラグビーを通して日本の魅力を伝えたい。手軽でインパクトのある行動へ。その答えの一つがラグビーボールを持つことだった。W杯を盛り上げたい、関わりたいという人にもPRを呼び掛け少しずつ活動の輪は広がりを見せている。

 自社チームNTTコミュニケーションズ・シャイニングアークスの選手たちにも活動への参加を促したが、反応は良いものの行動はイマイチ。磯田は「自分も含めラガーマンって実は恥ずかしがり屋が多いかも…。でも当事者であるわれわれがラグビー魅力を伝えられなきゃ」と危機感を持つ。内山、磯田ともに大学、トップリーグで楕円球を追い掛けたラガーマン。選手に近い2人だからこそ思いは募る。

ランチタイムもボールをかたわらに同僚と食事を楽しむ=東京都千代田区で

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 少子化とファンの高齢化、そして景気変動…。企業スポーツとして発展してきた日本ラグビーは今、変革の時に来ている。内山は「企業チームとしてもっとビジネスや地域とつながりを深め、選手自身もラグビーで培ったリーダーシップやキャプテンシーを生かして利益をもたらしてく存在にならなければ」と説く。『アスリート×ビジネス×地域』。その思いの一つがチームの練習場アークス浦安パーク(千葉県浦安市)だ。

 天然芝のピッチに最新鋭のLED照明、ICT(情報・通信技術)による選手の運動量チェックができる環境を整備。充実した施設はイベントなどで一般市民にも開放。

 選手によるスポーツ指導など地域貢献と同時にビジネスを結びつけ、アスリートの間に時間を有効に使い、スポーツ以外の仕事へのスキルも身に付ける「デュアルキャリア」形成の場にもなっている。

アークス浦安パーク=千葉県浦安市で、本社ヘリ「あさづる」から

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 内山と磯田は「今はW杯に向けて全力疾走。でもそこで終わっちゃいけない。もっと選ばれるスポーツにラグビーはなれる」と期待を込める。

 6月23日、トップリーグ・カップでのチーム初戦、新加入の日本代表候補の山田章仁らが躍動。東芝に惜敗したものの秩父宮に歓声が響いた。試合後、ボールを手に内山と磯田は来場者と交流した。「一生に一度のW杯がまもなくやってくる。世界中の人々に『ようこそ日本へ』とおもてなししたい」。ボールを握る手に力を込めた。

NTTコミュニケーションズ−東芝 後半、相手選手のタックルを受けるNTTコミュニケーションズの山田(中)=6月23日、秩父宮で

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<内山浩文> 1980(昭和55)年11月12日生まれ、宮崎県日向市出身の38歳。現役時代のポジションはセンター。小5から日向ラグビースクールでプレー。中学はテニス部で、日向高で本格的にラグビーを始めた。中大を経て、NTTコミュニケーションズ。2017年にGM就任。幕末維新志士の話が好き。好物は韓国料理。

<磯田金吾> 1982年(昭和57)年2月6日生まれ、東京都出身の37歳。現役時代のポジションはセンター。東京高でラグビーを始め、同校時代に都代表、U−19日本代表選出。法大を経て、NTTコミュニケーションズへ。スポーツマーケティングの勉強中。好物はもんじゃ焼き。

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。

 

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