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【首都スポ】

[女子ラグビー]ラ組女子・関東学院六浦高初V! 4人だけでスタート苦節4年

2019年4月6日 紙面から

優勝を決めて喜ぶ関東学院六浦のメンバー=東京都府中市の東芝府中グラウンドで(大友信彦撮影)

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 悲願の初タイトル獲得だ!! 東京都府中市の東芝府中グラウンドで3月23〜24日に開かれた7人制ラグビーの「関東U18女子セブンズ」で、関東学院六浦高が昨年覇者のブレイブルーヴ、一昨年の高校選抜女王の国学院栃木を連破して、初優勝を飾った。2015年4月にチームを創設。高校生2人と中学生2人の4人で活動し始めてから4年。20年東京五輪、さらに24年パリ五輪に向け、強化が急がれる女子ラグビーにまた注目チームが生まれた。(取材・文=大友信彦)

 かつて秩父宮ラグビー場や国立競技場を制圧した関東学院大学のマリン&スカイブルーのジャージーが、春の日差しを浴びて輝いた。

 関東六浦高女子ラグビー部が誕生したのは15年4月。当時は高校1年生と中学1年生が2人ずつ、あわせて4人でのスタートだった。それからまる4年。チームは初めてのタイトルを劇的な展開でつかみとった。

 初日の予選プールは2戦2勝。迎えた決勝リーグの第1試合、相手は前年チャンピオンのメンバーがそっくり残った強敵ブレイブルーヴ。だが関東六浦はタックルまたタックルで立ち向かい、17−17の同点で迎えた後半ロスタイム、自陣のラインアウトで相手ボールを奪うとそこからカウンターアタック。およそ80メートルを切り返して、最後は佐藤日向子(3年)が左隅にサヨナラトライ。

 「中学3年の時、全国中学生大会の決勝で東京に負けて以来、ずっと勝てなかったんです。きょう初めて勝てた!」

 喜びを爆発させたのは粂日向子主将(3年)。今大会のブレイブルーヴは中学の東京選抜のメンバーが中心。一方、関東六浦は粂はじめ中学の神奈川選抜のメンバーがズラリ。3年前の“再戦”だった。昨年9月の全国セブンズ関東予選でも関東六浦は準決勝でブレイブルーヴに12−24で完敗していた。この日は「東京の壁」をついに破ったのだ。

 さらに、続く国学院栃木戦は、10−12とリードされた後半ロスタイム、相手のキックがタッチに出なかったところから逆襲し、またも佐藤が笑顔を浮かべて逆転サヨナラのインゴールへ。

 殊勲の佐藤は「試合間隔が短くて疲れてたけど、みんなでプレッシャーをかけたから回ってきたボール。足は動かなかったけど、みんなの思いを乗せてると思って何とか走りました」と声を弾ませた。

 チームの勝因は、フィジカルの強さとスタミナだ。週に1〜2回は男子部員とともに練習する機会を持ち、1段階上のスピードと強度を体感する。特に木曜日は、中高男女全員が一緒に練習。ブレイブルーヴ戦で爆弾タックルを連発したCTB野本葵(2年)はチーム創設時中1だったからまる4年間、高校生男子のスピードに磨かれてきた。

 さらに、他の地域から集った仲間がチームに厚みを加えた。2試合連続サヨナラトライの佐藤は北海道・遠軽出身。中学時代はバスケットボールで北海道選抜にも選ばれた。正確なゴールキックで大会MVPに輝いたSH中島涼香(2年)は大阪出身だ。中島は「体験入部のときチームの雰囲気がめちゃ良くて、ここに決めました。父が関東に単身赴任していたこともあって、思い切って」遠距離入学を決断したという。

 そして、この4月には大量14人の新人が加入。

 「関東六浦中からの持ち上がりは3人で、あとの11人は外からきてくれました。六浦中の選手たちが大会で相手チームの選手と仲良くなって『一緒にやろうね』と盛り上がったみたいです」と梅原洸(たけし)女子ヘッドコーチ。「良い雰囲気」は再生産し、次代を担う人材も呼び込むのだ。

 次の目標は4月末に福岡で開かれるワールドユース、そして秋の全国U18セブンズ。マリン&スカイブルーのジャージーが大学ラグビーを席巻してから20年余り。今度は高校女子にカントー旋風が吹き荒れる。

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