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【ラグビー】

早大 2023年W杯次世代の星、斎藤がサヨナラトライで帝京大撃破!

2019年11月11日 紙面から

サヨナラトライを決めた早大SH斎藤主将(左端)は両腕を広げて歓喜のウイニングラン=秩父宮ラグビー場で(大友信彦撮影)

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◇関東大学ラグビー対抗戦 早大34−32帝京大

 早大−帝京大の対抗戦全勝対決は10日、東京・秩父宮ラグビー場に2万94人の観衆を集めて行われ、早大がロスタイムの後半45分、SH斎藤直人主将(4年・桐蔭学園)が劇的トライを挙げて34−32で逆転勝ちし、開幕5連勝を飾った。早大の対帝京大勝利は、2010年の対抗戦以来9年ぶり。昨年、日本代表候補に名を連ねた学生ナンバーワンSHが4年後のW杯フランス大会に向け、その存在感を示した。 

 24−32と8点を追って、残りは10分強。相手は10年以降、対抗戦、大学選手権、春季大会と全ての公式戦で敗れてきた天敵・帝京大。だが、早大のSH斎藤主将は冷静だった。

 「まだ10分ある。取り急がずに10分かけて1本(トライを)取って、ラストプレーでもう1本取ろう。ボールを継続すれば、トライを取れる」

 的確な指示がチームを落ち着かせた。主将の言葉通り、後半35分には相手ゴール前のラインアウトを押し込み、1年生フランカー相良がトライを決め3点差に迫る。そして、4分のロスタイムが過ぎて残り時間ゼロ、相手ゴール前で最後のスクラムだ。斎藤が叫ぶ。

 「楽に取ろうとするな。焦るな!」

 執念のラストアタックが始まった。スクラムからCTB中西が、途中出場のWTB梅津が、相次いで突進。さらにプロップ小林、ナンバー8丸尾がゴール前に迫る。密集に駆けつけた斎藤の目に防御の穴が見えた。その瞬間、体が反応した。ラックを飛び越えた斎藤の体は一瞬後、インゴールに歓喜のダイブ。逆転サヨナラトライだ。秩父宮ラグビー場を埋めた2万観衆がどよめいた。

 劇的トライを挙げた主将を支えたのは世界への思いだ。昨春は日本代表予備軍のジャパンAでニュージーランドへ遠征し、サンウルブズにも練習生で、秋の日本代表候補合宿にも参加した。だが、今春はけがもあって代表活動には関われず、W杯日本大会の選考対象には入れなかった。

 「本気で狙っていたから悔しかった」

 だが、テレビで観戦したW杯は新たな刺激をもたらした。

 「世界では小さい選手が活躍している。自分も体が小さいことは、言い訳にできない」

 優勝した南アフリカのSHデクラークは172センチ、控えのH・ヤンチースは160センチ。165センチの自身と変わらない身長で、世界の頂点で激しいプレーを反復していた。

 「自分も努力すればあの舞台に立てるはず」

 4年後は、W杯で大活躍した神奈川・桐蔭学園の先輩、松島幸太朗と同じ26歳になる。日本代表の9番を着て世界に挑むために、斎藤はまず早大で対抗戦制覇、日本一へ挑む。 (大友信彦)

<斎藤直人(さいとう・なおと)> 1997(平成9)年8月26日生まれ、横浜市出身の22歳。早大スポーツ科学部4年。165センチ、73キロ。SH。3歳のとき横浜ラグビースクールでラグビーを始め、桐蔭学園高では2年時に高校日本代表、3年時に全国高校大会(花園)準優勝。早大では1年からレギュラーで、3年時にはジャパンAに選ばれた。

 

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