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【ラグビー】

決勝は敵も味方もみんな「エディー・チルドレン」? イングランド−南ア、2日決戦

2019年10月28日 紙面から

ウェールズ−南アフリカ 決勝進出を喜び合う南アフリカ代表(小嶋明彦撮影)

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◇W杯準決勝 南アフリカ19−16ウェールズ

 ラグビーのW杯日本大会第24日は27日、横浜・日産スタジアムで準決勝の残り1試合が行われ、2007年以来3度目の優勝を目指す南アフリカが19−16(前半9−6)で初の決勝進出を狙ったウェールズを破った。互いに3PGと1トライ1ゴールの16−16で迎えた後半35分、南アはSOポラードがPGを決めて競り勝った。イングランドと南アの決勝は11月2日に行われる。敗れたウェールズは1日にニュージーランドと3位決定戦を行う。

 キックの応酬。そしてそれに伴う空中戦に密集戦。互いに一歩も譲らない中で、南アを決勝に押し上げたのはSOポラードのゴールキックだった。後半35分の決勝PGを含め、角度、距離を問わずにPG(4本)、トライ後のゴール(1本)を全て決めた。

 「緊張はするけど、置かれている状況はいったん忘れて、蹴るプロセスに集中している。普段の練習からそうしているだけさ」。今大会のキック成功率は65%。4強に残ったチームの中で最も低かったが、大一番で大仕事をやってのけた。

 サイズを生かしたラインアウトとスクラムの安定ぶりは際立っていた。終始、攻守の起点の主導権を握り、試合を優勢に進めた。極め付きは試合終了間際のスクラム。押し込んで、反則を得た。直後に試合終了を告げる銅鑼(どら)の音。ポラードがタッチに蹴り出し、ウェールズを3点差で振り切った。

 日本戦でプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に輝いたSHデクラークは「準決勝にもなれば接戦になる。相手も防御の強いウェールズ。1点差でも20点差でも勝ちは同じ。FWがセットピースで健闘してくれた」と振り返った。

 このデクラークは172センチと小柄だが、闘志をにじませた。後半早々、自身の鋭いタックルを相手に浴びせて、もみ合いに。制止に入ったウェールズのひげ面の大男、198センチのボールの胸ぐらをつかんだ。そのシーンは大型スクリーンに映し出させれ、会場をどっと沸かせたのだった。

 決勝は、前回大会で屈辱的な敗戦を味わわされた日本代表の前指揮官、ジョーンズ監督率いるイングランドとぶつかる。その名将はまた、南アのコーチとして2007年チームを世界一に導いた経験もある。当時の役職は、現在の南アを指揮するヨハン・エラスムス監督が辞めて空いたポストだった。

 複雑な因縁が絡み合う頂上決戦。それでも、エラスムス監督に私情を挟む様子はなく「まだ道半ばだ。優勝したい。イングランドは素晴らしいチームだが、勝つチャンスはある」ときっぱり。その目が見据えるのは、NZと並ぶ3度目の世界一だけだ。 (末松茂永)

 

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