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【ラグビー】

日本歴史的快挙!「必然です」V候補南アを撃破<再録ブライトンの奇跡>

2019年10月20日 19時17分

◇2015年9月19日 W杯1次リーグ 日本34−32南アフリカ(英国・ブライトン)

 歴史的快挙だ。エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC、55)率いる日本は19日、1次リーグB組初戦で過去2度優勝の強豪、世界ランク3位の南アフリカに34−32で逆転勝ちする大金星を挙げた。前半を10−12で折り返し、29−32の終了直前にWTBカーン・ヘスケス(30)=サニックス=が劇的な逆転トライ。チームの中心であるFB五郎丸歩(29)=ヤマハ発動機=は24得点と大活躍。日本は第2回大会(1991年)でジンバブエに勝って以来、24年ぶりの通算2勝目となった。

 3万人をのみ込んだスタジアムが絶叫した。

 「ジャパン! ニッポン!」

 着ている服も、肌の色も、年齢も性別もバラバラな人たちが、同じように声を枯らし、目の前で起きた事件に酔いしれている。

 29−32の後半ロスタイム。反則をもらうと、日本のリーチ主将はPGで同点を狙わず、スクラムを選択した。勝利への執念。右へ展開し、最後は左の大外、ヘスケスが飛び込み、34−32。W杯史上、いや、ラグビーの歴史で最大の番狂わせだ。W杯通算成績25勝4敗。優勝2回、最高勝率を誇る世界一の巨漢軍団を、過去1勝、W杯で最も小柄な日本が打ち負かしたのだ。その原動力となったのが、FB五郎丸だった。

 「日本が最初の20分でいい戦いをすれば、観客はみんな日本の味方になる。エディー(ジョーンズHC)が言った通りになりました。南アは普段慣れていない低いタックルを受けて、嫌がっているのも分かった」

 先制PGを含む正確なキックで南アを射程にとらえ続けた。22−29の後半28分には立川、小野、松島がつないだボールをがっちりつかみ、インゴールへ飛び込んだ。キック9本中7本に成功、24得点を挙げた。

 「相手は大きくて激しいし、体はキツかったけど、想定通りの戦いができた」

 その五郎丸は、29歳で初めて乗り込むW杯を前に、それまでにない緊張を感じていた。

 「前日のリーダーミーティングで、五郎丸は自分から『オレ、緊張している』と話してくれたんです」と明かしたのは、早大時代から長くともに戦ってきたプロップ畠山だ。

 「でも、緊張することは悪くない。それと向き合って、楽しもうとみんなで話しました」

 3年前のチーム始動から連日3度、4度の練習を重ね、肉体強化と走力強化にエネルギーを注いできた。練習の積み重ねはウソをつかない。「これは奇跡ですか、必然ですか?」と、問われた五郎丸はキッパリと答えた。

 「必然です。ラグビーに奇跡なんてありません」

 史上最大の番狂わせを起こした日本の次戦は、中3日の強行軍でスコットランド戦。再び勝利を飾ったとき、それを奇跡と呼ぶ人はいなくなる。

 

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