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【ラグビー】

プレーを許された幸せをかみしめ全てを出しきったジャパン 後押ししたのは史上最高の観客だった[ラグビー全早大・末松記者コラム]

2019年10月13日 22時9分

日本―スコットランド 試合を前に、台風19号の犠牲者を悼み黙とうする日本フィフティーン=日産スタジアムで

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◇13日 ラグビーW杯1次リーグA組 日本28−21スコットランド(日産スタジアム)

 W杯史上において初のティア2が1次リーグトップ通過。W杯ラグビー日本大会の1次リーグ最終、スコットランドとの大一番は日本にとって初めて尽くしの一戦となった。過去の対戦成績は意味をなさないことは分かっても、どうなるのか予想がつかなかった。

 ただこの試合、これまでの3戦よりも、日本のモチベーションが高まると思えることが一点あった。直前に台風19号が東日本を縦断し、数十人規模の死者、行方不明者を出した。東日本大震災と重ね合わせた日本選手は少なくないはずだ。

 人の生死を目の当たりにし、スポーツより大切なものを知る。無力感を覚えながらも、それでも湧き起こる競技への思い。スポーツができる恵まれた環境を実感し、自分のプレーで人を勇気づける。そんな体験があるからこそ、この舞台をより特別なものに感じられたのではないだろうか。試合前の黙とう。プレーすることを許された幸せをかみしめ、全てを出し尽くそうー日本選手はそう誓った気がする。

 両チームとも80分間、死力を尽くした。本気のスコットランドはすさまじかった。ただ、強豪相手にがっぷり四つでもぎ取った勝利は、日本の実力と言っていい。

 そして、忘れてならないのはスタジアムを満員に埋めた6万7666人の観衆だ。その音量、熱量とも日本ラグビー界で過去最高のもの。最後まで諦めずにプレーする選手の背中をこれでもかと押していた。(末松茂永)

 ▼末松茂永(すえまつ・しげなが) 1973年8月21日生まれ、東京都稲城市出身の46歳。国立高から本格的にラグビーを始め、早大進学後もFBで公式戦に出場。全早大に選出され、アイルランド、英国に参加。その後、ニュージーランドのクラブチームでもプレー。2001年に中日新聞社に入社。社会部の警視庁捜査一課担当時代は未解決の世田谷一家殺人事件などを追い、2018年に中日スポーツに異動。現在、ラグビー担当。

 

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