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【ラグビー】

田村、どうだ14得点! 4PG&1ゴール

2019年9月29日 紙面から

◇ラグビーW杯<1次リーグ> 日本19−12アイルランド

 司令塔の右足と頭脳が金星への道筋を作った。「プラン通り」。SO田村がタクトを振るい、14点を生みだした。初戦のロシア戦前は「緊張で10日寝られなかった」男が、眠気を吹っ飛ばす快勝劇の原動力に。冷静な男も試合終了直後はピッチで飛び跳ねた。主演を演じた背中の10番はライトを浴び、ひときわ大きく映えた。

 「ロシアの試合でみんなちょっと不安になって、大丈夫かという声が聞こえました。けど、信じてやってきたのは僕らだけ。国民の皆さんも僕たちができると信じて待っていてください」

 4年前に五郎丸(ヤマハ発動機)からキッカーのたすきを受け継いだ。代表引退の覚悟を固めていたレジェンドから「次はおまえだぞ」と託された。右足にキックの感触をしつこく、しつこく、塗り重ねた。「豪快だが不安定」は、「冷静で精密」に変換された。不動心を貫いた。

 前半5分に40メートル超のPGを外した。だが、リセットする。4本のPGをこつこつと積み上げ、トライ後のゴールも淡々と決めた。世界2位の強豪をじわり、じわりと追いつめ、息の根を止めた。

 田村は大会前、こう言っていた。「(欲しい)結果は絶対にベスト8。(1次リーグに)全て勝てばいける」。狙うは全勝突破。その一点に集中し、1次リーグ最大の壁を乗り越えた。そして、10番が「信じて」迎えた歓喜の輪。そこには、雨上がりの空のような笑顔があった。 (占部哲也)

 

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