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【競馬・ボート・競輪】

新たな勲章は“技アリ”好位差し「少しずつ成長」の藤田菜七子は笑顔で日本女性騎手初の快挙!!

2019年12月8日 20時0分

JRA重賞初制覇し、コパノキッキングの顔をなでる藤田菜七子

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 「第12回カペラS」(G3・ダート1200メートル)は8日、中山競馬場で行われ、2番人気のコパノキッキングが4番手追走から直線抜け出し、昨年に続く連覇で重賞4勝目。騎乗した藤田菜七子騎手(22)=美浦・根本=はデビュー4年目、23度目の挑戦でJRA重賞レース初制覇を果たした。日本女性騎手の同重賞制覇は史上初。同騎手は今年のJRA42勝目で通算89勝目。地方交流競走(10勝)を含めると通算99勝となり、通算100勝にあと1勝と迫った。

 菜七子が勝った。JRA所属女性騎手として初のJRA重賞制覇は、やはりコパノキッキングの鞍上で手に入れた。2、3着争いが後方一気の2頭で繰り広げられる展開で、58キロを背負いながらも好位4番手から突き抜ける完勝だ。Dr.コパこと小林祥晃オーナーが「菜七子に重賞を勝たせる」と今回がコンビ6戦目。馬の力を信じたジョッキーの強気の騎乗が実を結んだ。

 師走の中山でようやく菜七子が馬上で笑った。交流重賞初勝利だった10月の大井・東京盃は、勝って目を潤ませた。11月の浦和・JBCスプリントは勝ち馬の奇襲差しに屈し、悔しさに目を赤くした。「コパノキッキングと関係者のみなさんに感謝したい。この1年乗せてもらって、結果を出せずに悔しい思いもした。馬に勝たせてもらった。ほっとしましたし、勝つことができてよかったです」。勲章は人に自信を与える。4年目の女性ジョッキーは、胸を張ってレースを振り返った。

 初めてコンビを組んだフェブラリーSの当時は末脚一手の追い込み馬だった。4月の大井・東京スプリントは差し遅れの2着。すると8月の盛岡・クラスターCでは好位から攻めて3着。それでも、なおも先行することにこだわった。東京盃は逃げ切って勝利。そしてこの日の好位差しだ。

 「行ければ逃げ馬の番手と思って出して行きました。周りも速くて、そこより少し後ろになりましたが、行けない時のことも考えていた。素晴らしい馬に乗せてもらえて、私自身が少しずつだが、成長させてもらった。感謝している」。何より馬をたたえたが、荒ぶる重戦車を乗るごとに手の内に入れ、脚質にも幅を持たせたのは、ほかならぬ菜七子自身だ。

 馬にとって年明けの目標はフェブラリーS(G1・2月23日・東京・ダート1600メートル)となるだろう。オーナーは、藤田を乗せ続けてきたことが「自身のわがままである」との認識から、厩舎に配慮して「今年いっぱい」と、期限を切っていた。コンビ継続については公式には白紙だ。しかし菜七子はこの馬のキャリアの最多騎乗騎手になり、ついに結果も残した。年末に開くというこの日の祝勝会で、今後についてオーナー、調教師、菜七子の3者が話す見通しという。ファンにとって意外な転機をたどりそうな材料は、今のところ、まるでない

 

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