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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]日本ダービー リオンリオン横山武、“代打”で父超えだ

2019年5月22日 紙面から

GI初騎乗の日本ダービーに向け気合が入るリオンリオンに騎乗する横山武=美浦で(福永忠敬撮影)

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 競馬の祭典「第86回日本ダービー」(GI・26日・東京競馬場・芝2400メートル)で父・横山典弘騎手の“代打”として、急きょリオンリオンへの騎乗が決まった横山武史騎手(20)=美浦・鈴木伸=はこれがGI初騎乗。ダービー2勝の父はロジユニヴァース(2009年)で初勝利を挙げるまでに15回かかった。天才肌の三男はいきなりの有力馬騎乗で父を超えられるか。

 勝てば記録の詰まったダービーになる。グレード制導入の1984年以降にデビューした騎手で「初GIがダービー」というケースは06年スーパーホーネットの川田など過去3例あり、横山武で4例目だが、勝てば20歳5カ月。田島良保が71年に記録した23歳7カ月の戦後JRAにおけるダービー最年少優勝記録を更新する。馬も青葉賞組のダービー勝利はいまだない。

 さぞプレッシャーに震えているかと思えばさにあらず。21日の美浦は嵐に見舞われたが、横山武は笑顔だった。「驚きとうれしさでいっぱい。代打ですが、オーナーと松永幹先生には感謝しかないです。プレッシャー? もちろん緊張はしますが、プレッシャーはないんです。緊張2割、楽しみ8割」。湧き出る夢と希望を隠せない。若武者はとにかく前向きだ。

 父のダービー初制覇は自宅でテレビ観戦だったが、2勝目は競馬学校在籍時。ワンアンドオンリーの背で躍る父を現場で見た。「本当に興奮しました。ずっとしまいにかける競馬をしていたので、ダービーでもしまい勝負かと思っていたらあの先行。しびれましたね」。

 そんな魔法を使う父に、ダービー騎乗が決まってすぐ教えを請うたという。「横山典弘ジョッキーには、乗り難しい馬、ただ調教ではそんなに本番ほど動くタイプではないと、うかがいました。競馬でこう乗れといった指示はされていません。典弘ジョッキーとボクでは、乗って感じることも違うと思います。自分なりに見極めて、最終的には自分の感覚を信じて乗ります」。デビュー3年目のルーキーとは思えない職人肌の心構えだ。22日は栗東で追い切りに乗って、その感覚を得てくる。

 昨年は35勝、今年は半年たたぬうちにもう25勝。小倉も新潟も1回開催のリーディングに輝き躍進中だ。目下、騎乗スタイルを再構築中だという。競馬学校で教えられるのは鞍上で上下動を抑えた米国式。R・ムーアやW・ビュイックらに代表される欧州式にシフトを試みている。「自分の場合、アメリカンスタイルではひざに頼ってしまって、本来の重心より前に突っ込んでしまい、馬の力を発揮できないことがしばしばでした。ヨーロピアンスタイルで全然動かせているとは思いませんが、少しずつましになっていると自分では思っています。リオンリオンはしぶとさに関しては上位の馬。それを生かす競馬をしたい」。おそらくハナ。競馬の祭典初参戦で、レースを作る。押し切れば令和時代の初めに父を超え、記録をも刻む。 (若原隆宏)

 

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