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【プロ野球】

広島、巨人から長野獲得 FA丸の人的補償

2019年1月8日 紙面から

丸の人的補償で広島への移籍が決まった長野=2016年7月、京セラドーム大阪で(千葉一成撮影)

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 広島は7日、巨人にFA移籍した丸佳浩外野手(29)の人的補償として、長野久義外野手(34)を獲得したと発表した。プロ9年間で首位打者、最多安打のタイトルに輝き、新人王、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を獲得するなど実績は十分。リーグ優勝、日本一の経験もあり、球団は打線の中軸、さらに“V4の使者”として期待を寄せた。

 悲願の日本一へ、カープが驚きの決断を下した。FA移籍した丸の人的補償として、生え抜きの主力である長野の獲得を発表。今年35歳を迎え、年俸2億2000万円。さらにFA権も保有しているが、リーグ4連覇を狙う上で必要不可欠な戦力と判断した。

 当初はチームの課題である左投手が候補に挙がったというが、鈴木球団本部長は「いろんなことを精査して、野手、ピッチャーを含めて一番いい選手」と高く評価。松田オーナーも「うちとしては4連覇と日本一を考えないといけない」と並々ならぬ決意を示し、「野手の育成が間に合っていない部分がある」と現実も直視した。

 長野がプロ9年間で積み上げた実績は申し分ない。首位打者、最多安打のタイトルに輝き、新人王や、それぞれ3度のベストナイン、ゴールデングラブ賞も獲得。さらにリーグ優勝3回、2012年には日本一を達成するなど経験も豊富だ。

 人柄も買った。松田オーナーは数年前、球団関係者の結婚式で長野と会話したことを明かし「好青年で誠実そうだった」と高評価。昨季は116試合に出場し、打率2割9分、13本塁打、52打点。過去の対戦も思い返し、「プレーでも痛い目にあってきた。個人的には、3番を打てると思っている」と続けた。

 ロサンゼルスで自主トレ中の長野のコメントからも人柄の良さが伝わってくる。巨人の球団広報を通して「3連覇している強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利(みょうり)につきます。自分のことを必要としていただけることは光栄なことで、少しでもチームの勝利に貢献できるよう、精いっぱい頑張ります」と力強く決意表明した。

 広島は新井の現役引退、丸のFA流出…。激動のオフがようやく結末を迎えた。悲しみに暮れた広島の街に、日本一の使者がやって来る。(杉原史恭)

◆誠也「マジかっ」 大瀬良「心強い」

 長野が人的補償で加入することが決まった7日、鈴木と大瀬良が本拠地マツダスタジアムで歓迎の声を上げた。主砲の鈴木は「マジか」と驚き、同じ右の強打者として「ずっとテレビですごいなと見ていた選手。一緒にできて勉強になるし、いろいろなことを聞けたらいい」と心待ちにした。エースの大瀬良は「難しい球もうまくヒットにする嫌らしい打者」とたたえ、「味方になるので心強い」と話した。

◆G激震…「まさかベテランを取るとは」

1位指名したホンダ・長野久義外野手(右)にあいさつに訪れ、早速ユニホームを着せ背番号「7」を指さす巨人・原監督=2009年10月29日、埼玉県狭山市のホンダ硬式野球部寮で(千葉一成撮影)

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 巨人に再び激震が走った。炭谷の人的補償で西武に移籍した内海に続き、生え抜きのスター選手が流出。大塚淳弘球団副代表は「(広島は)若い選手が育っているから、まさかベテランを取るとは…。本当にショックです」と戸惑いを隠せなかった。

 米国で自主トレ中の長野は球団を通じ「9年間応援してくださったジャイアンツファンのおかげで苦しいことも乗り越えることができました。ジャイアンツと対戦することを楽しみにしています」とコメント。大塚副代表は7日午前に電話で通達した際の印象を「やっぱり元気ないですよね」と語った。

 西武に移籍した内海は1度、そして長野は2度、他球団のドラフト指名を拒否し“ジャイアンツ愛”を貫き入団。チームに大きく貢献してきた。石井一夫社長は「チームの変革の時期とはいえ、内海選手に続き、チームの顔として活躍してくれた長野選手を送り出すのは断腸の思いです」と悲痛な表情。ファンの悲鳴が聞こえてきそうな補強の正当性は、シーズンの結果で示すしかない。 (小林孝一郎)

 

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