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【大リーグ】

父譲りの天賦の才、ゲレロ初出場で91発!

2019年7月10日 紙面から

本塁打競争で準優勝したブルージェイズのゲレロ(共同)

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◇AKI猪瀬コラム「MLBへの扉」

 週末に日本国内の仕事を済ませて飛行機に飛び乗り、米東部時間の8日午後2時過ぎ、今年の球宴が行われるクリーブランドに到着しました。そのままスーツケースを引きながらプログレッシブ・フィールドに到着したのは、公式練習が始まる直前でした。

 その後の本塁打競争では、史上最多となる321本の本塁打が飛び出しました。その主役となったのは、合計91本のゲレロ(ブルージェイズ)。個人の最多記録は、出場3回で通算92本塁打のフレージャー(メッツ)です。ゲレロが初出場で91本も放ったことが、いかにすごいことか分かると思います。

 残念ながら決勝戦で力尽きましたが、自身のパワーだけで歴史的な本塁打数を記録したゲレロの打撃は、通算449本塁打の父・シニア譲りの天賦の才が大爆発したのだと思います。現在、トレンドになっている「フライボール・レボリューション」(ゴロを避け、角度を付けて打ち上げる)などは、全く無意味なものに思えてしまうほどでした。

 個人的に、ゲレロよりも印象に残ったのが昨年ナ・リーグの新人王を獲得したアクーニャ(ブレーブス)でした。通常、本塁打競争では引っ張る打球が多いのですが、アクーニャは全方向にまんべんなく打ったため、外野に守る数十人の子供たちは、アクーニャの時だけは右へ左へと大忙しでした。

 ゲレロ以外で最も球場が沸いたのは、地元のインディアンス・サンタナの時。スタンド最上段で1973年からドラムをたたき続けるジョン・アダムズさんのドラムの音が鳴り響きました。本塁打競争前に、偶然にも話す機会に恵まれました。

 「本塁打競争をドラムで盛り上げたいが、たたくのはサンタナの時だけ。もちろん、球宴でもインディアンスの選手の時しかたたかない。ふだんは、相手投手が投球動作に入る瞬間は、たたかないようにしているんだが、球宴本番では相手投手が集中力を乱して、サンタナに打ちやすいボールがいくように、サンタナの第1打席の初球に限っては禁じ手を破り、ドラムをたたこうと思っているよ」

 67歳のアダムズさんは、少年がいたずらをする時に見せるような笑顔を浮かべ、答えてくれました。果たしてアダムスさんは禁じ手を破って、本当にドラムをたたくのでしょうか。 (大リーグ・アナリスト)

 

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