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【大リーグ】

45歳イチローついに引退! 不滅4367安打、記録と記憶に残る男

2019年3月22日 紙面から

試合後、場内一周してファンの声援に応えるマリナーズのイチロー=東京ドームで(北田美和子撮影)

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 米大リーグ、マリナーズは21日、日米通算4367安打を放ったイチロー外野手(45)=本名鈴木一朗=の現役引退を発表した。東京ドームで行われたアスレチックス戦終了後に発表された。不世出の大打者が歩みに区切りを付けた。

 日の出ずる国に帰って来た英雄が、落日を迎えた。イチローはアスレチックスとの開幕第2戦をもって、現役を退く決断を明かした。

 「きょうのゲームを最後に日本で9年、米国で19年目に突入しましたが、現役生活に終止符を打ち、引退することとなりました。最後にこのユニホームを着てゲームを迎えられたことを大変幸せなことと思っています」

 きらびやかなラストダンスだった。8回裏、いったんは右翼の守備位置に就いた。そこで交代を告げられると、4万6451人の満員観衆が総立ちとなり、拍手。東京ドームで反響する歓声は、まるで悲鳴だ。ナインも全員ベンチ前に駆け寄り、そこで背番号51は全員とハグした。

 菊池や「一番弟子」を公言するゴードンが涙を浮かべる中、晴れやかな顔で一人一人と抱き合うと、最後に帽子を取って球場の全方向におじぎし、ベンチに下がった。試合後では「後悔など、あろうはずがありません」と朗らかに言った。万感の最終幕だった。

 1973年、愛知県に生を受けた。ドラゴンズファンとして育ち、愛工大名電高を甲子園に2度導き、オリックス入団後、94年に当時の日本記録の210安打を達成。当時は西武の打撃コーチで、イチローも敬愛する元中日の谷沢健一さん(本紙評論家)は「西武の投手たちは『どこに投げても打たれる』と嘆いていた」と話していた。

 2000年まで7年連続首位打者、海を渡った01年は新人王、リーグMVP、首位打者、盗塁王。マリナーズがシーズン116勝のメジャータイ記録を樹立する原動力となった。04年はメジャー記録の262安打、10年まで10年連続打率3割、200安打。実績を挙げればきりがない。

 少しだけ悔いが残るとすれば、最後に日本で快音を響かせられなかったことか。今開幕2連戦は5打数無安打、1四球。昨年5月に会長付特別補佐に就いてからは、チームに同行し、試合前の練習にも参加していた。今回の日本凱旋(がいせん)での復帰も視野に異例の挑戦を続けたが、ブランクはいかんともしがたかった。「最低50歳まで」。そう語っていた45歳での幕引き。本人は「有言不実行の男になってしまった」と言って笑わせた。ファンはこれまで、十二分に堪能した。 (広田学)

 

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