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【フィギュア】

「安倍晴明に近づいてきたのかな」羽生結弦が久々の『SEIMEI』で新境地V「シームレス心地いい」

2020年2月9日 22時22分

男子フリーで演技する羽生結弦

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◇9日 フィギュアスケート四大陸選手権最終日・男子フリー(ソウル)

 冬季五輪連覇でショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(25)=ANA=がフリーも1位の187・60点をマークし、合計299・42点で大会初優勝。ジュニア、シニアの主要国際大会を全制覇する「スーパースラム」を、男子シングルの選手では史上初めて達成した。2018年平昌冬季五輪以来となる曲「SEIMEI」はジャンプの失敗があったものの、大会直前のプログラム変更の決断が成功。3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)に向けた手応えを十分に感じていた。

 約2年ぶりの「SEIMEI」を滑り終えた羽生の顔に安堵(あんど)の思いが浮かんだ。冒頭の4回転ルッツは着氷が乱れ、後半も4回転トーループで転倒。フリーの得点は187・60点にとどまった。しかし、宇野昌磨(トヨタ自動車、中京大)に逆転された昨年12月の全日本選手権のような落胆はない。男子シングル史上初の「スーパースラム」を達成したことに加え、平昌冬季五輪のプログラムに戻す決断に間違いはなかったと感じられたからだ。

 「ホッとしているのが一番。フリーは点数を出し切れていないですけど、方向性は間違えていないと思う。この方向で自分はやっぱりスケートをしたいって思えるので、この方向がいいなと…」

 正直、準備の期間は短かった。決断したのは年明け。「内発的な動機がなかったので練習はスムーズではなかった」。しかも、平昌五輪では組み込まなかった4回転ルッツを冒頭のジャンプとして跳ぶ。道のりが平たんではなかった上、この日は氷の一部が削れ、集中力を乱されるハプニングもあった。

 しかし、久々に「SEIMEI」を滑り、平昌五輪の時とは違う感覚を覚えた。自分らしく滑ろうと思うことで、より達観した境地から滑ることができるようになったと感じた。これこそ、今大会の大きな収穫。羽生は独特な言葉を駆使しながら心中を明かした。

 「『陰陽師(おんみょうじ)』の映画の中の安倍晴明に、ちょっと近づいてきたのかなという感じがしなくはない。シームレスに(継ぎ目がなく)全てが入っている心地よさを、試合として感じられたのは大きい」

 

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