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【フィギュア】

「久しぶりに自分に勝てた」 羽生結弦、やっぱり別次元 GP初戦完勝

2019年10月28日 紙面から

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◇スケートカナダ

 【ケロウナ(カナダ)國島紗希】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダ最終日は26日、当地で行われ、男子は羽生結弦(24)=写真・AP、ANA=が前日のショートプログラム(SP)に続いてフリーも1位の212・99点、合計322・59点で優勝した。合計、フリーともに自己ベストで今季世界最高。SP5位の田中刑事(24)=倉敷芸術科学大大学院=がフリー3位となり、合計250・02点で3位。女子はSP首位の紀平梨花(17)=関大KFSC=がフリー2位の148・98点をマークし、合計230・33点で2位。アレクサンドラ・トルソワ(15)=ロシア=がSP3位からフリー1位の166・62点で逆転し、合計241・02点でGP初出場優勝。フリーと合計で自身の持つ世界最高得点を塗り替えた。本田真凜(18)=JAL=は合計179・26点で6位だった。

 膝をついた姿勢でフィニッシュ。そして右手でガッツポーズ。羽生はそのまま何度も何度も氷をなでた。立ち上がると「勝った!」と雄たけび。4度目のスケートカナダでついに勝った。今大会の優勝を最大であり最低限のミッションに掲げてきただけに「久しぶりに心の中から自分に勝てたなと思える演技だった。なかなかSP、フリーともに(いい演技が)そろうことがなかったので。うれしかった」と満面の笑みを浮かべた。

 中盤からたたみかけるように跳ぶ高難度の連続ジャンプ。その一つ一つを成功させるたびに会場のボルテージは高まった。特に演技後半の4回転トーループ−オイラー−3回転フリップの3連続ジャンプは出来栄え点(GOE)と合わせて20・90点を獲得。これまで3連続の最後は3回転サルコーだったが「少しでも基礎点をとれるように」と難度を上げた。国際スケート連盟公認大会では初となる新技も決めてフリーは自己ベストの212・99点。SPとの合計は3月の世界選手権でチェン(米国)が出した世界最高に0・83点差に迫る高得点だ。

 唯一悔やまれるのは演技冒頭の4回転ループ。着氷がやや乱れ、GOEはわずかにマイナス。納得のジャンプには遠かった。勝利の喜びに浸りながらも「4回転ループをきれいに決めたいという気持ちがあったので、そこは少し不満」と羽生はそっと唇をかんだ。

 晴れやかな結果の一方で「今ちょっと壁が見えている」と言う。魂をぶつける演技が魅力の一つではあるが「自分も大人になったという感じなんですかね」。2017年、18年ともに11月に右足首を負傷。リンクにすら立てなかった日々を悔やみ「ある程度抑えてキープして、いい感じにピークをもっていかないとダメなのかな」とシーズンを戦い抜くすべを模索している。「ちょっとずつ頂上が見えてきている。練習をこなしながら、壁の向こうにいける何かをつかみたい」。勝利、新技の手応え、そして感じたピーキングの難しさ。次戦NHK杯(11月22日開幕、札幌)では、さらなる進化を遂げて日本に凱旋する。

 

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