男子SPでただ一人となる100点台をたたき出したネーサン・チェン(戸田泰雅撮影)
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◇世界選手権<第2日>男子SP
最終滑走で登場した昨年の世界王者は滑り終えると、右手で拳を握りしめた。チェンは100点の大台にただ一人乗せて首位発進。ライバルとなる羽生や宇野に10点以上の差をつける圧巻の演技を見せ「とても満足している」と笑顔だった。
軽快なジャズの曲に合わせた切れのある動きで観客を引きつけた。冒頭のジャンプでミスした羽生、宇野とは対照的にトリプルアクセルを決めて流れに乗った。「4回転キング」と呼ばれる米国の第一人者は高難度の4回転ルッツで着氷をまとめ、後半に4回転−3回転の2連続トーループをきっちりと成功した。
表現面を示す演技点で羽生を下回ったが、技術点では他を圧倒。グランプリ(GP)ファイナルとの2年連続2冠にぐっと近づいたが「いいことも悪いことも過去は過去。高みを目指して、フリーで自信を持って演技できるようにしたい」と慢心はなかった。
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